第2話

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2022/03/22 05:47
yh side
(次の日は一応普段通り仕事ができた。ネタ会議でも編集でも何かミスをしたりとか、企画や構成がイマイチだとか自分で思わなかったし、メンバーに言われることも特になかった。自分の中でも畑らしい編集や企画なんかができたんじゃないかなって思ってる。
仕事が終わって『彼』の家に行くとご飯を用意してくれていて、それを一緒に食べる。少し休んだ後、シャワーを浴びて、再びまったりする。そのまったりタイムのとき、基本的に『彼』はハグしようと言ってくる。俺がもういいよと言っても、「ダメです。まだハグ期間です 」とか言って俺を抱き寄せる。昨日は恥ずかしかったけど、今は安心する。『彼』は俺が泣いている理由を聞かなかった。「話したくなったらでいいですよ」と『彼』はそう言って俺の涙をすくいとってくれた。こんな甘えていいのだろうか…… )

数日経ち、生活にも慣れてきたころ『彼』は仕事を家に持ち帰っていた。ようへいは手伝うと言ったが『彼』にゆっくりしててください、大丈夫ですよと言われ、ソファへ座らされた。何回も手伝うとようへいがしつこく言うと、「今からソファを守る係に任命します! 待っててください! 」と言いながらパソコンを持って別の部屋に行った。
数時間後、仕事を終えた『彼』が部屋から出てくるのを見て、ようへいは待ってたと言わんばかりに『彼』をじっと見つめる。

?『すみません、遅くなっちゃって。どうかしたんですか? 』



yh「いや、それは全然大丈夫なんだけど…… 」



?「うん? どうしたんですか 」



yh「……その、抱きしめて 」



?「えっ? 」



yh「俺のこと抱きしめて 」



?「もちろん 」

『彼』はそう言いつつようへいを優しく包む。その暖かさと多幸感にようへいは布団にくるまっているときみたいだなあとぼんやり思っていた。

yh「……あんとき泣いてた理由話してもいい? 」



?「いいですよ 」

ようへいが泣いていた理由をぽつり、ぽつりと言葉を繋ぎながら、紡ぎながら話した。『彼』は「うん 」と「そうか 」と言いつつ、ようへいの言葉を拾って、束ねて、自分の耳に入れていく。聞き終わった後『彼』はようへいに「気付けなくてごめんなさい 」 「色々背負いこませてしまって申し訳ない 」と何度も謝った。

?「話してくれてありがとうございます。本当に色々抱え込ませてしまって申し訳ない…… 」



yh「いや、誰も悪くないんよ……。俺の責任で…… 」



?「……これって1人だけの問題じゃないですよね。だから1人1人に責任があります。もちろん俺にも。仕事に対する責任感が強いところとか、誠実なところはあなたのいいところだと思います。けど畑やメンバー間で起きたこと全部自分だけの責任って考えてたら心も体も持ちません 」



yh「…… 」



?「あなたは畑のためにやるべきことをやってくれているし、むしろ頑張りすぎないぐらいですよ。だから任せるとか頼るってことをしてほしいなあって思います 」



yh「……うん、わかった。頑張ります…… 」



?「そこも徐々にでいいです。そのうちできるようになります 」



yh「ありがとうね……。聞いてくれて 」



?「俺も聞けてよかった。その……俺があなたの負担や辛さを一緒になくしていけるってわかってよかったです 」



yh「うん……。あと今このこと話すか迷ったんだけど…… 」



?「いいですよ。話してください 」



yh「その……。好き……です// 」



?「ん? 」



yh「……好きなっちゃったんよ。そっ、そういう意味で// あっ、でも…… 」

ようへいがそう言った瞬間、『彼』は抱きしめていた手を解いて、くちづけをする。それを何回かした後、『彼』はようへいを優しくソファに押し倒す。

yh「んんっ、ふう……// 」



?「可愛くてついキスしちゃいました。あっ、すみません……。今どきますね…… 」



yh「いいよ……// 」



?「え? 」



yh「きて、たくさん…… して// 」

ようへいがそう言うと、『彼』はいろんなところに触れてキスを落とした。

yh side
(触れられたところ、キスされたところ全部が熱くて蕩けてしまいそうだ。混ざって絡み合う熱と甘さで塗り潰してほしい。不安も、痛みも )

『彼』がキスをして蕩けさせたあと、『彼』のモノがゆっくりとようへいのナカに入ってくる。入った瞬間ようへいは全身が痺れて、目がチカチカする感覚に陥った。突かれるたびに快感が臓器や骨に伝わり、脳を刺激した。2人はベットの上でお互い混ざり合って、1つに溶け合っていった。
行為後、『彼』はようへいをもう1度と優しく包む。

yh side
(どこまでもいけると思っていた。物理的にも頭の中でも。本当はどこでもいけるはずなのに自分の負の感情が脳を止める。どこにでもいける足も、羽も、飛行機もロケットもあるはずなのに自分が生み出した痛みが身体を止める。アイデアを止める。それは周りにも影響する。『彼』を自分はきっと歩けなくさせている。飛べなくさせている。自分の弱さのせいで。自分の脆さのせいで。だけど、あなたのところで少しだけ、少しだけでいいから甘えさせて、胸の中にいさせて )

ようへいそう思いながら、ぼんやりと半透明の瞳で『彼』を見つめた。その時ようへいの瞳から涙がまたスーッと流れた。

?「随分泣き虫になっちゃいましたね 」



そう言いながら『彼』は指先でようへいが流した涙を拭う。



yh「ん、ごめん…… 」



?「謝んなくていいんすよ。人に頼ることできたのではなまるです。もしかしてまたなにか自分を責めちゃいましたか 」



yh「うん…… 」



『彼』はようへいの返答を聞くと、少し起き上がりようへいの耳たぶの上を甘噛みした。

yh「……っつ// 」



?「痛かったすか? 」



yh「ちょっと……// 」



?「今、ようへいくんが泣いてるのは俺が噛んじゃったからです。だから今日は……毎日いいっすけど、たくさん甘えてください。俺に抱きしめられてください 」



yh「ん……わかった// 」

ようへいはそう言いながら『彼』の胸の中に入り、『彼』の心音を聞きながら眠りについた。

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