【卒業式前日】
──俺らは、色々な事件や騒動があったが、もう卒業式前日だ。
睦希が藍沢さんと上手くやってからも、前までではないが、1ヶ月に1回程度で関係は続いていた。
だが、あいつとの関係は「セフレ以上恋人未満」で終わった。
俺は、自分の気持ちに決着をつけるため、想いは伝えないが……自分がスッキリする形で終わらそうと思っている。
この手に持っている「花」を…
この花は今の俺にピッタリだ。
睦希は…「花言葉」なんてわかんないだろう。
俺の想いには気づかないだろうから、花だけ渡そう。
そして、俺も長年の恋心を捨てよう。
今までありがとう。
そして──
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。