席替えをした
前の席は1番前の席のど真ん中だったが、今回はそこから1個隣にズレただけ
私が前の席が好きなのはクラス中周知の事実だから前にしてくれたっぽい
隣は入学してから本の数日しか来ていない不登校の女の子
顔もあんまり見たことがない
今日もいつものように来てなくて、隣は空席
授業前の休憩時間に先生が教室に来た
月曜日ということもあってだるそうにしている
おもむろに私の横の空いている席に座ってだらけて、私の方を見た
二重でまつ毛が長い綺麗な先生の目と
私の目がバッチリ合った
「あなたのあなたの下の名前さん〜授業代わりにやって〜?w」
ふにゃっと笑いながら言う先生
「無理無理w」って言いながら
「そうや!先生!昨日私家でちゃんと理科の試験勉強したんですよ!」って自慢
なんかあったらすぐ先生に報告して褒めてもらいたがるのが私の悪い癖
褒めるのが上手い先生は、私が唯一甘えてしまう人
「すげー。けど早くない?w」
「だって受験もあるから早めにやっときたくて。理科だけだけどw」
そんな他愛もない話を隣同士の席でできる
なんか先生と同級生になれたみたいで嬉しかった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!