そう言って、サクラが鍵を見せる。
そう言い、サクラが手を叩くと、食虫植物の
ようなのが地面から出てきた。
サクラが指示を出すと、植物達は動き出し、
私達を食らおうとする。
植物に食べられかけた鈴架ちゃんとスグに
フォローした麻弥ちゃん。
サクラが一番好きなのは…桜。
温泉で話を聞いた時にそう言っていた。
部屋の中を見渡す。すると、一番奥に桜の枝
が入った花瓶が置いてあるのが見えた。
あった…!あれを渡せば…
植物を避け、奥まで進むがあと少しという
ところで花瓶の前に茨の壁が立ちはだかった
麻弥ちゃんがバットを振り下ろす。
しかし、少し傷がついただけで壁が壊れる
気配は無い。
冬稀が叫び、私はその方を向く。
植物のツルが柳田の首に巻き付き締め上げて
いた。ぶらんと手が力無くぶら下がり既に
死んでいた。
サクラがニコリと優しく微笑む。
及川はナイフを取り出し、直接サクラから
鍵を奪い取ろうとし始めた。
そう言って、唯奈さんが差し出したのは、
マシンガン銃。
唯奈さんから受け取ったマシンガン銃を私達
は茨の壁に向けた。
撃ち始めると、確実に少しずつ壁が壊れて
いくのが分かる。
これなら、いける…!!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。