第16話

残り10分
360
2018/06/01 12:27
ミッション終了まで残り10分。
他に見つけた人にも聞いた結果、ヒントとなる文章が出来た。
『透明の橋の向こう側の階段をのぼる。』
千川綾梨
千川綾梨
透明の橋の向こう側、かぁ…
悩んでいると、スマホが鳴り出した。
見ると、蘭さんから。
千川綾梨
千川綾梨
蘭さん、見つかりました?
神田蘭
神田蘭
『見つけたんだけど…今、綾梨ちゃん何処にいるの?』
千川綾梨
千川綾梨
えっと…学校です。
神田蘭
神田蘭
『え…』
千川綾梨
千川綾梨
ゴ、ゴールの場所分かったんですか?
神田蘭
神田蘭
『うん…だけど……』
千川綾梨
千川綾梨
だけど…?
神田蘭
神田蘭
『ゴールはChinon本社の階段を上った所みたい…』
千川綾梨
千川綾梨
え…?
ということは、あの溝のどこかに透明の橋があったってことに…それよりも…
……ここから10分で行けるの?
現在地点からおそらく走って15,6分。
そこから階段を上るとかもう有り得ない。
千川綾梨
千川綾梨
これじゃ…私は……
神田蘭
神田蘭
『…頑張って!私は綾梨ちゃんが来るまでゴールに入らないから!それじゃ!!』
言いたいことを言い、電話を切られた。
千川綾梨
千川綾梨
ここから、ね…
けど…やるしかない…!
スマホの音声はヘッドホンにも繋がっている
スマホを見るよりも断然、ヘッドホンをつけて走った方が情報も集まる。
そう考え、私はヘッドホンを着けた。
いつも通りの静かな私の世界。
私が住む世界は多分、もう時期壊れる。
この世界の真実。知ることが出来るのなら、私は見てみたい、知りたい。
千川綾梨
千川綾梨
急がないと…
私はそう呟き走り出した。

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