今日も屋上でのんびりして
死ぬのを考えようと、
思ったのに、!!!
隣にはあの子
そんな約束したかと考えつつ、
またグランドを眺める
軽々しくそんなことを聞いてくる
歳も知らない。性格も。名前すらも。
お互い何も知らないのに、
こんなに死ぬことばっかり2人で話す
そんな会話をここ何日か、ずっと繰り返している
じゃあ早く死ねばいいじゃん
そんな言葉をまた押し殺す
次の日も
その次の日も
その次の日も
また乾いたように笑う
また同じ笑い方
彼女のシューズを見る限り、
僕より年下なのは分かってる
それを彼女も分かってる
だからか、彼女は僕のことを”お兄さん”って呼ぶ
無駄に明るいその声が
無駄に明るい性格に過去があって
無駄に暗い心もある
そんな彼女と僕は似た者同士
性格も見た目も違うけど、
事情だけは似ていてさ
死ぬ覚悟ができない僕と死ぬ覚悟ができた彼女
似ているようで全く違くて
何も考えられなくなっちゃった
無駄に暗い
やっぱり乾いた笑い方で瞳はミリも笑ってない
やること無くて暇だったし、
名前も呼べず困ってたから
ここで初めて君の笑顔を見た
本物の笑い方だ
瞳を嬉しげに揺らして
花が咲くように笑った
ふと頭に思い浮かんだ
でも、その名前以外君には似合わないな
気に入って貰えたみたいで
小さく笑みが零れた














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。