第15話

桐山side
1,099
2019/04/15 13:44
スタッフ
じゃあ関西ジュニアと合同でリハ始めまーす!


リハーサルは順調に進んで、昼休憩を挟んで会場に戻ると、ステージには関西ジュニアが勢ぞろいしていた。


あんまり曲が出せていない僕らも、ジュニアの時の曲ならたくさんあるから僕らも交じって。



濱田
あー食べ過ぎた。あ、そっか、次ジュニアコーナーやったな
満腹の濱ちゃんは、ステージに集まるジュニアの子たちを見て微笑んでいる。

中間
久しぶりやな~、懐かし

淳太君も嬉しそう。



俺らより先に会場に戻っていた年下4人は、ジュニアの子たちを指さして新しく入ってきた子を教え合っている。



ステージ上でスタッフさんから位置の説明をしてもらっているジュニアたちの表情は、真剣そのもの。






ついこの間まで、俺らもあそこにいた。




ユニットごとに分かれて、説明を聞きながらも目をキラキラさせて楽しそうなみんなを見たら、




あの頃を思い出す。








中間
よっしゃ!俺らもジュニアに戻ろうや!

急に淳太君が俺と濱ちゃん一緒に肩を組んで、僕らの前でくっついている4人を指さした。





あの頃と、同じ景色。




4人引っ付きあって、子どもみたいに笑いあう姿は、


もう今は、7WESTに戻っている。








きっと、


もう二度とこのメンバーになることはないんやろう。




引っ付きあって、楽しそうに笑う”7WEST”を見るのも、

こうやって、淳太君と”B.A.D.”として二人肩を組むことも、

一人で頑張る濱ちゃんを、後ろで支えることも、



きっと、




きっと最後になるんやろう。








スタッフ
じゃあ位置の確認全員でするのでステージ上がってくださーい!


そんな声が響いて、溢れそうになった涙を思いっきり拭った。




桐山
よっしゃ!行くで!



そう気合いを入れて淳太君と濱ちゃんを見ると、二人とも、嬉しそうに笑ってくれた。

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