第35話

小瀧side
694
2021/01/02 14:11
夕方になったら、まちに待ったバーベキューを始めた。


しげは薬のおかげもあって、いつもよりたくさん食べて、淳太や照史を思いまわって、余った野菜を食べさせてた。





何気ない時間やけど、こんな時間がずっと続いて欲しいと思う。





永遠に、


終らないでほしい。




はしゃぎまわって、お風呂入って、疲れ切ってるけど、もう寝よっかなんて雰囲気にはもちろんならなくて、


7人、ベランダに出て星を眺めた。




神山
大丈夫?寒ない?
毛布をかぶってマフラーもしてるしげに、何度も心配そうに聞く神ちゃん。
重岡
大丈夫やって、神ちゃん心配し過ぎ





7人でこうやって星見るのって、なんか、前にもあったな。




流星
なぁ、前にもなんかこういうことした?
小瀧
俺も今それ思っててん
桐山
花火一緒にやった後
神山
ちゃうやろ、花火見た後やん
中間
いや、記憶それごっちゃになってるって


もう誰が正しいのか、ここにいる誰も信用できひん(笑)

流星
何の話した?なんか円陣組んだんは覚えてる
重岡
恥ずかしいこと思い出させんといて
小瀧
ああ!せや!あれしげの案!?めっちゃウケる!
重岡
うるさい!


「でも」としげが真面目な顔になって、
重岡
そういえば何の話したか全く覚えてへんわ。どうしよ、俺もうおじいちゃんなんかな
小瀧
俺は覚えてるで!照史がおいしいってこと!
桐山
なんやねん、それ
小瀧
照史ばっか蚊にかまれんねん!やからおいしいんやなぁって話したよな。
桐山
どうでもええわ、そんなこと!


思い出すのは全部、くだらないことばかりで。



やのに、

そんな話でも全然尽きひんねん。





当たり前とも思ってないほど、当たり前の毎日が


ほんまに大切で、特別だった。





いっつも、


その当たり前がなくなる直前に気付く。







ずっと、7人でいたい。







ずっと。

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