第20話

重岡side
1,105
2019/04/27 13:10
スタンバイの位置に着くころには、開演5分前。



位置に着くと、小瀧が「ちょっとええかな」と僕らを呼んだ。




小瀧
もう1回、円陣やらへん?


戸惑いながらも、小瀧の声にみんなすぐに円になる。

小瀧
時間ないし、センターはよ
重岡
は!?俺!?
小瀧
ごめん、もう1回、メンバーだけで円陣したくて

小瀧に言われて「えーっ」と焦っていると、神ちゃんに「はよ」って急かされる。


重岡
しゃあないなぁ
なんで急に、そう口をとがらせながらも深呼吸をした。





重岡
言いたいことは、さっき濱ちゃんが言ってくれてんけど

戸惑いながら、話し出す。



肩を組んで、みんなが俺の声を聞いているのが何とも言えず、ちょっと恥ずかしくて俯いた。



重岡
・・・いろいろさ、言われることあったやん?

不幸なグループとか、苦労してるとか、


・・でもさ、俺、自信持って言えるねん。


そう言って、顔を上げた。


重岡
淳太に、濱ちゃんに、照史がおって、流星に、神ちゃんに、小瀧に、俺がおって、

このグループさ、世界一仲ええグループやんな。

言いながら笑うと、微笑むみんな。


重岡
たくさんのスタッフさんや、応援してくれるみんなが俺らを支えてくれて、カッコいい先輩もおって、

最高の後輩がおって、

最高の家族がおって、


多分俺ら、世界一幸せなグループやで。

みんなを見ると、丁度真正面にいる照史の目が誰よりも潤んでて、思わず言葉が出なくなってしまいそうで、

ぐっと涙を堪えて上を見た。


重岡
濱ちゃんの真似、したる。


ほんま、この7人、さいっっっこうや!!!


そう声を出すと、照史はもう泣いてた。





重岡
よしっ!じゃあいきますか!


準備はええか!?



俺は、





センターらしいこと、


なんかできたんかな。





みんなを、センターらしく引っ張ってこれたんかな。







どうやったんやろう。







重岡
盛り上がれんのか!!




せや、


7WEST、初めての円陣も、


こうだったな。





不安だった。





不安だらけで、






でも、


周りを見れば、

隣を見れば、







ー「俺らしだいや!!!」







みんながいつもいた。











センターは、メンバーに支えられて成り立つもの。








俺はいつだって、


一人じゃなかった。









不安になった日も、

苦しかった日も、




楽しかった日も、






いつだって俺は一人じゃなかった。









いつだって、




今日も、


俺の隣には、最高の仲間がいる。

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