第34話

濱田side
751
2020/11/11 12:39
昼ごはんが終わると、年下4人は散策に行くって外へ出て行った。


残された俺らは休憩。




桐山
よお花火売ってたな

荷物を整理しながら、出てきた花火セットを取り出して照史が笑う。
濱田
確かに




特にすることはなくて、テレビ見てるだけなんやったら4人について行けばよかってんけど。


なんか、

3人でおりたくて。




言いたいことが、


3人ともある気がして。











桐山
・・・な、行く時さ、淳太君、先生と何話してたん?



照史がコップの中を見つめながらそう聞いた。
中間
・・なにって、
桐山
しげのことやろ


照史に言われて、淳太はしばらく黙ってたけど、小さく頷いた。





淳太は、今朝先生と話したことを、ゆっくり話しだした。






でも、俺も照史も、驚きはしなかった。


多分、今回が最後なんやろうなって、どこかで分かってたから。









濱田
いつも通りでいような




そう言うと、2人は顔を上げた。




濱田
・・しげ、俺らがちょっとでも変わったら、すぐ気付くから。


それにあいつ、なんか特別なことするより、いつも通りの方が嬉しいやろうし。



うんって頷いた、照史の瞳が、涙でゆらゆら揺れていて、思わず目を逸らす。















桐山
・・・あいつが・・おらんくなるとか、・・・・想像したくないねん・・・



照史が、声を震わせて上を見上げた。




桐山
・・・3人でおるとさ、いつもしげの話になるやん?


こんなん・・・望や神ちゃんや流星の前では言われへん、





ーこんなこと言ったら、あいつらショック受けてまいそうやから




そう続けている間に、外で4人の声がして、照史は慌てて涙を拭った。






ずっと冷静だった淳太は、頷いて、俺らを見た。






中間
多分、あいつらは俺らより強いで



そう言うと、「さー夜の準備や!」ってこたつから出た。





重岡
ただいまー!!!!
小瀧
声でかいねん!鼓膜破れる!
流星
もー聞いてや!途中で望がもう歩けへんっておんぶさせられたんやけど!
神山
体の大きさ自覚しいや?自分



4人がいると、わっと騒がしくなるこの感じ、



さっきまでの涙は消えて、


「あーうるさ」そんな俺の一言に、照史もくすっと笑ってた。

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