第13話

生き地獄の中の天使。
14,293
2020/05/25 01:20
コンコンコン…
ちゃんとノックはして、またゆっくりドアを開けた。さとみくんの寝息しか聞こえない部屋…
あなた

はーい起きて〜

なんとか耐性がついてきた今日この頃。さとみくんを揺すって起こそうとしたが、なかなか起きない。
さとみ
さとみ
あと一時間…
あなた

一時間ってw
普通は五分とかだよwww

さとみ
さとみ
じゃあ五十分でいいよ〜
そういって私側に寝返りを打つ。カッコイイ顔が寝顔であることで、可愛さが急増している。いや元から可愛いんだけどさ←
するといきなり片目が開き、口元がニヤッと笑った。
あなた

!?

腕をクイッと引っ張られた。耐えることが出来ず、呆気なくベッドに倒れ込んでしまう。ぬ、温い。
しかし私はさとみくんの方を向けず、背を預けている様な形になっている。まぁ、さとみくんに抱きしめられている…待ってここは天国か!?わぁぁぁぁぁ×無限
さとみ
さとみ
ふふ、かーわい
あなた

ひゃっ

耳元で囁くように言われた。
くぅ、身長差があるからいい感じになってしまうのか…正直恨めしいな、満更でもない私が。
その数秒間でかなり神経質になったのか、私の耳にはたくさんの音が入ってきた。時計の音、さとみくんの吐息、二人の心臓の音、衣擦れの音。ヤバい、状況が…あああ!!(発狂寸前)
さとみ
さとみ
あなた温かいな…もうちょっとだけこのまんまでいい?
あなた

ダメだよ?もうこんな時間なんだから
(早く起きてくれ私が死ぬから)

さとみ
さとみ
んー…やっぱりあなたに拒否権はないってことで((ニヤッ
リスナーだったら憧れるこの状況!!言われてみたいこの状況!!でも私にとっては生き地獄!!
だ、誰か助けてくれ…すると。
るぅと
るぅと
さとみくーん、そろそろ起きなってなーくんや莉犬が…って、え?
さとみ
さとみ
え?
あなた

え?…る、るぅちゃん!助けて…(><)

るぅと
るぅと
覚悟は…できてますよね?^^
部屋に入ってきたのはるぅちゃん。
どこから出してきたのか、すっとビール瓶を構える。すごい、リアルビール瓶だ←
さとみくんはのそのそと布団から出てきて、床に正座し、両手を上げた。反抗する気はないらしい。
さとみ
さとみ
ぎゃぁぁぁぁあぁあ!!
悲鳴が響き渡ったのは言うまでもないだろう。その後、ほかのメンバーにもしばかれたさとみくんの頭には、タンコブが出現していた。
あなた

冷やすもの…いる?

さとみ
さとみ
いる。
そんなに優しくしてくれるのはもうあなただけだよ〜!
またギュッと抱きしめられた。でも…
すとぷり
すとぷり
ジトォ…
ジト目でメンバーに見られていたので、すぐに離してくれました。

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