わぁ、と手をパチパチさせながら喜んでいるるぅちゃん。
でも、待て待て。
それに、とジェルくんが付け足す。
じゃあ早速、明日から始めましょうか。
それだけ言うと、の〇太くんのように三秒で寝てしまった。
片付けは明日にまわし、とりあえず寝ることにした。
私はメモに軽く書いて見せる。
一階にはリビング、トイレ、キッチン、
ダイニング、和室がある。
二階には防音室があり、自室と、空き部屋が六つと、あとトイレ。
そういえば、お母さんが再婚してから建てた家だった、ココは。
よいしょ、と莉犬くんところちゃんを片手で持ち上げるジェルくん。
うわぁお、力持ちだなぁ。
心做しか二人の顔が青ざめてる気がするけどまぁ何も見なかったことにしておこうかな。
なんだかとても楽しそうだ。
私はもう眠たくて仕方なかったので、すべてをジェルくんにお願いして寝ることにした。
次の日の朝…
私は、皆よりも少しだけ早く起きて、朝食を作り始めた。
献立は至って簡単シンプルで、
・クロワッサン
・コーンポタージュ
・グリーンサラダ
・スクランブルエッグ
・珈琲or紅茶or牛乳
と言った感じで、The!朝食!!といいたくなってくる。
バターと卵の焼けるいい匂いに、思わずお腹がなってしまった。
恥ずかしかったが、まだ誰も起きてきてないので、さほど気にする問題ではなかった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。