第14話

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2019/01/30 12:23
日曜日。

私は、いつものドーナッツ屋に来ていた。


私はドーナッツ屋の4人席に独り、腰を掛けて
いた。

今は一人だけど、後から和人と園風さんたちが
来るハズ。



















そう。

今日は園風さんに女王の弱点を教えてもらい
女王を下ろす作戦を考えるんだ。


















桐島 和人
おー。渚早いな。
潮目 渚
あ、和人。
桐島 和人
何?気合い入ってんの?
和人はそう言って「にやり」と笑う。
潮目 渚
気合い...?んー...ま、そうかな?
桐島 和人
それは何より。
和人はそう言いながら、私が座っている向かいの
席に座り、笑う。
潮目 渚
あ、和人、
桐島 和人
ん?
潮目 渚
私の隣に座った方が良いかも。
私がそう言うと、和人は目を丸くした。
桐島 和人
は?え?な、何で...?
まぁ、そうなるか。

私は和人に、園風さんたちが来ることを教えて
いない。

だから、席を空けないといけないんだけど
二人を引き剥がすわけにもいかないから...
潮目 渚
後から分かるよ。
潮目 渚
ドッキリサプライズってことで。
桐島 和人
は?え?な、何の...?
和人はそう言うだけで、動かない。
潮目 渚
あー!もう!
私はそう言って、和人の隣に座った。
























桐島 和人
...
何かの間違いだろうか。

渚が隣に座っている。4人席でだぞ?

このドーナッツ屋、結構小さいから席の幅が
近くて...


渚が近い。


なんか、シャンプーの良い匂いするし。

地味に肩あたってるし。


いや、ね?

他の奴だったら「こんなこと、」とか思うかも
しれねぇけどな?

俺の場合、女馴れしないんだよ。


渚なら特に。


だって、“好きな奴”が自分から近くに来てくれたら
そうならねぇか?

自分から近くに行くなら全然平気なんだけどな...
潮目 渚
どーしたの?和人。
渚はそう言って、俺を見る。

渚は俺より座高が低いから微妙に、上目遣いに
なっている。

てか、顔近い。
桐島 和人
な、何でもねぇ。
いやぁ、これ、暮斗に睨まれるやつだ。

抱き付いたら怒られたし。


完全に、渚と暮斗両想いだし。


「暮斗くんがいない今がチャンス!」

とか姉ちゃんが言ってたけど、そんな卑怯なこと
俺にはできねぇし。


やるなら、正々堂々とね?

まぁ、勝機はねぇけど。
潮目 渚
あ!来た!
は?「来た」って誰が?
園風 雨音
早いね。
美野木 莉乃
お待たせ。
えっ⁉園風と美野木...?

何で1軍が...



















もしかして、渚が隣に座ったのって...




















桐島 和人
はぁ...
とんだ勘違い野郎だったな。俺。
園風 雨音
あ、ごめん。お取り込み中だった?
美野木 莉乃
えっ?そうなの?
桐島 和人
何がお取り込み中だよ。
潮目 渚
あはは。





















まぁ、良い。


















渚と暮斗の為に、全力を尽くそう。

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