第26話

No.26
8,986
2021/10/09 04:26
帰りの電車の中。





まだドキドキがおさまらない。





だって、だって、初めてのことが多すぎたんだもの。





一日使ってデートするのも、プレゼントも...それから、キスも。







爆豪勝己
おい
あなた

ひゃいっ!








そんなことを考えていると、急に声をかけられる。





驚きのあまり上擦った声で返事をすると、勝己くんは一瞬きょとんとし、数秒後に笑い始めた。







あなた

も、もう!勝己くん!

爆豪勝己
ふはっ、動揺しすぎだろテメェ
あなた

だ、だって!








なにもかも初めてだったんだよ。





私はぷっ、と頬を膨らませて、勝己くんを軽く睨む。





勝己くんはしばらく笑っていたかと思うと、私を見つめた。







爆豪勝己
...キス、初めてだったんか?
あなた

そ、そうだよ。初めてだよ

爆豪勝己
へぇ...







勝己くんは意地悪そうに笑うと、私を見つめる。







爆豪勝己
今日の夜、俺の部屋な
あなた

爆豪勝己
顔真っ赤だぜ?あなたチャンよォ
あなた

う、うるさいよバカ...








てか、ここ電車の中なんだよ。





いくら満員電車の中とはいえ、恥ずかしいよ...。







あなた

か、勝己くん

爆豪勝己
んだよ
あなた

ここ、電車の中だからね...?

爆豪勝己
...わーっとるわ







周りの人はあんまり気にしてないみたいだけど、恥ずかしいことには変わりないんだからね。





ここはちゃんと、念を押しておかなくちゃ。









***









あなた

ただいま

芦戸三奈
あ、あなたと爆豪!!おかえり〜!!







寮に帰ると、何人かが共有スペースでくつろいでいた。





芦戸ちゃんが真っ先にそう言って、ぱたぱたとこちらに駆け寄ってくる。







切島鋭児郎
おー爆豪!水瀬!おかえり!
爆豪勝己
いちいちうっせぇんだよクソ髪
切島鋭児郎
ひでぇな!







勝己くんはそう返しながら、切島くんや上鳴くんの元へと歩いていく。





なんだかんだいって、いつものメンツが落ち着くみたいだね。







芦戸三奈
よし、いくよあなた!
あなた

へ?

麗日お茶子
強制連行だ〜!
葉隠透
おー!







いつの間にかこちらに来ていたお茶子ちゃんと葉隠ちゃんが、それぞれ私の腕をがしっ、と掴む。







あなた

え、ちょっ

芦戸三奈
目指す先はあなたの部屋!いざ!
葉隠透
レッツゴー!!







戸惑う私になどお構い無しに、3人は私の腕を掴んで強制的にエレベーターへと連れていく。





それを見ていた耳郎ちゃん、梅雨ちゃん、八百万さんの3人も、なぜかこちらに向かって歩いてくる。





な、なにが始まるんだ...。

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