第2話

No.2
19,814
2021/06/30 08:12
爆豪くんこと、爆豪勝己くん。





クラスメイトで、同じA組の仲間。





そして、私のたったひとりの彼氏だ。







爆豪勝己
朝から間抜け面してんじゃねーよ







そう言って意地悪そうに口角を上げると、爆豪くんは自分の席へと戻っていく。





撫でられた頭を押さえてぽかんとしながら見送っていると、お茶子ちゃんが呟いた。







麗日お茶子
爆豪くんって、あなたちゃんに対して結構スキンシップ多いよね







そうかな。







麗日お茶子
二人でいる時もあんな感じなん?
あなた

いや...








というか、二人の時間が結構少ないんだよね。





爆豪くんとは結構前から付き合ってるけど、まだ手を繋ぐ程度しかしてない。





そのことを言うと、お茶子ちゃんは驚いたように言った。







麗日お茶子
あれだけあなたちゃんに猛アタックしてたから、てっきりキスまでいってるのかと思ってた
あなた

き...!?








ぶわっ、と思わず顔を赤くする。





だってキスとか、考えたことなかったから...。







麗日お茶子
あはは!あなたちゃん顔真っ赤やよ!
あなた

!こ、これは違くて...








なに想像してんのよ私は。





自分が考えていたことに恥ずかしくなりながら、からかわないでとお茶子ちゃんをぽかぽか叩く。







芦戸三奈
おっはよー!あれ、なに話してんの?
麗日お茶子
あなたちゃんと爆豪くんについて
芦戸三奈
えー楽しそう!私も混ぜて!
あなた

ちょっ、違うから!








いつの間にか来ていた芦戸ちゃんまでもが、話に加わる。





その後結局、葉隠ちゃんや耳郎ちゃんも話に混ざり、からかわれまくったのは言うまでもない。









***









爆豪勝己
おい







放課後。





寮に帰ろうと荷物をまとめていると、後ろから声をかけられて振り返る。







爆豪勝己
帰んぞ







見れば、爆豪くんが自分の荷物を持って仁王立ちしていた。





なんかすごい、威圧感が...。







あなた

うん、わかった。もうちょっと待ってて、今荷物まとめちゃうから








そう言って荷物をまとめている私を、爆豪くんはじっ、と見つめてくる。





視線すごい感じるんだけど。





後ろ振り向かなくてもわかるってどういうことよ。







あなた

お待たせ。行こっか

爆豪勝己







なんとか荷物をまとめ終わり鞄を持って立ち上がれば、爆豪くんは短く返事をして歩き始めた。

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