第11話

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1,418
2020/11/28 17:58



あれから4日過ぎた頃



ほっくんはメンバー皆に電話を掛けていた




遺書も残してるのに何故電話をするんだろう 、きっとみんなが大好きなんだ





私はさっき優奈に電話して 楽にしてたら大丈夫だよ 何ていつもと変わらない会話を交わした





ほっくんの服は 決して安くはないTシャツにミント色のズボン




私は控えめな花柄のワンピース




お互い手を繋いでソファに座る




バラエティ番組を見て夜までを過ごした






松村 「 あなた 、怖くない ? 」




あなた 「 うん 。全く 」




来世も勿論一緒だよね ? なんてほっくんらしい事を言われた 。





松村 「 最後にしたい事は ? 俺は無難にハグ 」




なんて言って ぎゅ っと抱き着いてきたほっくん




あなた 「 偶然だね 、私もハグしたかった 」





これまでに無いくらい強く抱き締め合う私達





松村 「 最初で最後のお医者さんごっこみたいだったけど 、注射はやめとこう 」




痛いのが嫌いな私を不安に思って助けてくれた 。



少量の水と同時に飲んだ薬




ほっくんは優しく私の手を握っていた




握り返せば最期に振り絞った力で抱きしめられる




満月が私達を照らして





意識が遠のいた






最期の記憶はほっくんの優しい笑顔だった






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