。
扉の前にはグク
私は小走りでグクのところに行った
私とグクは並んで廊下を歩いた
「もしかしてグク君彼氏?」
「お似合いだわ」
「顔面偏差値鬼だな」
私たちを見ながら生徒がザワザワする
この空気に耐えられなかったのか
グクは急に私の手を引いて小走りになった
スマートに奢ってくれたグク
私たちは屋上に向かい、サンドイッチを食べ始めた
怒り気味に言うグクがとても可愛くて、ついつい笑ってしまった
そう言って、またもぐもぐと食べ始めるグク
本当にうさぎみたい🐰
冗談っぽく、そう言うとグクは「は?」みたいな顔をして私を見つめる
ストレートなグクに少し恥ずかしくて目を逸らしてしまう
中身を褒められたことなんて全くなかった私に
そんなことを言ってくれる子がいることになんだか感動してしまった
今までの努力が認められた感じがしてとても泣きたくなった
大人ぶってた分、子供のように泣きじゃくりたかった
だけど今じゃない気がした
⒌6時限目が終わり放課後...
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。