第164話

轟side 〈1〉
467
2021/04/30 19:00

はたけ・・・と一緒にカフェに入って
轟 焦凍
コーヒーとはたけ・・・は?
あなた
レモンティーで。
お店の人
390円です。
右の方でお待ち下さい。







注文した品を受け取って席に着くと
あなた
それで、何の為にカフェに誘ったの?
轟 焦凍
何が同じなんだ?
あなた
えっ?

はたけ・・・は「急になんの事言ってんの。」って顔をするから
轟 焦凍
今日の昼飯の時 言ってただろ、「左を使って欲しい、自分と同じだ。」って。
あなた
あぁ そのことか。

レモンティーを口に運んで一息ついてから
あなた
焦凍の生い立ちは知らないよ。
でもね、右側しか使わないから何か理由があるのかなって思ったの。
あなた
自分の望まない力って捨てたいってずっと思ってたの。
何でうちはこんな力を持ってるのか……。

今までに見たことのない表情で
あなた
こんな力を持つのなら産まれて来なければよかったって何度も思った。

すごく話すのが嫌そうな思い出したくないような。





轟 焦凍
は、たけ・ ・・…?。
本当にはたけ・・・なのか?
あなた
でもね、受け入れるしかないの。

少し悲しそうに笑ってレモンティーを飲んで
あなた
焦凍には早く気づいて欲しいの。
うちは自分自身を受け入れるのに時間がかかっちゃったから。
轟 焦凍
お前が受け入れられなかった力って何なんだ?
あなた
力、と言うより全てが憎くて嫌いだった。
 









あなた
うちは家族に売られたの。
轟 焦凍
は?

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