嗚呼、わかっていた。
自分を信じてくれる人は居ないことを。
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影「もっと早く動け!!追いつきたいなら」
試合の時、自分が何言っているのかすぐにわかった。
“ 命令すんなよ ”
“ お前のためとか ”
そんな言葉が飛び交う。
大事な試合だっていうのに、真面目にやっているやつはただ1人、俺だけだというのに。
??「お前の命令なんか皆聞かねぇわ」
??「もううんざりなんだよ」
どんどん人が離れていく。
嗚呼、最悪だ。
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大事な試合、監督は真面目にやっていた俺をベンチに下げ他のやつをセッターとして出した。
監「お前は学ばない、…何故俺がお前を下げたか分かるか?」
そういった監督の目は怖かった。
背筋が凍るほど、
影「……っ……」
物にあたっても仕方ない。
自分は無力だ。
そうどこかで呟いた。
「監督、次金田一が………」
監「わかった。」
。
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ピィーーーーー!
試合終了の笛、最後まで試合に出させて貰えなかった。
皆「「「「「ありがとう御座いました!!」」」」」
一斉に声が揃う。
北川第一が勝った。
俺はベンチから頭を下げただけ。
無力だ。
「……影山、話があるから後できてね」
下を向いた俺にあなたさんは話しかけた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。