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2021/07/25

第18話

第18話
コネシマ視点 

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目が覚めて、一番最初に目にしたものは
ベットに寝かされとるメンバーやった
目覚めにこんなもの見て、気分がええやつ
なんてよっぽどの変人でなければ
居らへんやろう。

まぁ心のない俺には関係がない話なんやが。

とりあえず1階に降りたときに残ってるで
あろう奴らが居らへん事に気がついたんやが
どっかいったのは明確やったから
ほっておくことにするつもりやったんやけど
あまりにも帰ってこうへんから探しに
行くことにした。

まぁ見つけること自体は簡単やった。
そう遠くなかったし、行きそうなところも
だいたい目星ついとったから。

家の中に入って「ここは地獄やないよな?」
と、ついこぼしそうになった。

実際、地獄みたいなもんやった
重い沈黙と、絶望的で暗い顔、
長いこと一緒におったけどここまで
暗い彼奴等を見たことはないと断言できる。

突き刺さった矢が玄関を取り囲むように
明らかな殺意をもってこちらに向いていた。

頭が真っ白になってしばらくの間
硬直していた、ゲッホゴボッヒューという
音が聞こえて戻りかけてきた意識で
そちらを見る。

ゾムがおった。
あんな殺そうと意気込んでいたはずなのに
倒れているアイツを見てガツッポーズを
する気になれへんかったのは、あんなゾム
見たことなかったから。 

いつも無邪気で真面目やったし 
単純に、プレイヤースキルが高かったから
メンバーから尊敬もされとった。
暗い顔なんて見せたことなかったし
体調崩すこともあんまなかった。

俺がゾムを倒すのに本気になれたのは
俺の中でアイツは絶対に負けない奴
だったからかもしれへん。
何をやっても死なへんっていう
感覚があったし、これが殺し合いなのも
あんま自覚しとらんかった。

いつも通りのゲームでしかなくて
チーノが傷ついたのもバグみたいなもん
やとしか思っとらんかった。

一回、本当にゾムが死にかけたときも
これがゲームだという感覚が抜けなかった。

でも今、俺はその感覚を全否定されている
吐血したであろう赤い血の池の海に
背中を丸め、口元に手を当てた状態で
倒れ込んでいる。

全身が告げている、友人の死の気配に
震えそうになる片手を、必死に抑える
心のないなんて言われてる俺が
泣くなんてことは許されない、
ここで俺が泣けばあいつの死を認めに
行くようなもんや。

まだ死んどらへん、やから大丈夫や


いつも通り振る舞って彼奴等の辛気臭い顔
どうにかせんとな。
ゾムのことあんだけぞんざいに扱ったんや
このゲーム終わったら、追放されても
おかしないなぁ。

「お前ら何辛気臭い顔しとるん?!
はよベット運ばんとあかんやろ」。