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2021/07/21

第16話

いたちごっこ
それからはずっとイタチごっこやった。
俺らが場所を変えれば、ゾムはその後を
的確に追ってくる。
隙を作ることもできないし、
だからといってメンバーが減ることもない。

トン「イタチごっこやな」。

グル「うーむどうしたものか」。

ショ「もう真正面からやり合いましょう」。

チ「でもショッピそれじゃ勝てるもんも 勝てへんくなるんとちゃう?」。

ショ「戦いに持ち込めてない時点で
勝てるも勝てへんもあらへんやろ」。

鬱「ショッピ君とトントンはええとして
僕は、前線向きやないしグルちゃんは 
前出れへんで?」。

トン「大先生サボろうとすんなや!」。

グル「だが鬱が前線向きでないのは
本当のことだゾ」。

チ「なら罠でも仕掛けときます?
真正面からでも多少はマシになるでしょ」。

鬱「チーノホンマわっるい顔しとるわ」。

トン「でもええ案やな」。

ショ「流石、詐欺師やな」。

チ「なら早速準備しましょか」。

チーノ意外「おう!/ハイハイ」。 


ゾム視点

_________
彼奴等が動かへんかった
今までは毎日のように移動しとったんに
どうしてか動かへんかった。

分かることがあるとすれば、
なんか悪巧みしとることやろうか。
でもこちらとしては願ってもない出来事 
次こそ、俺のことを逃しはしないだろう。

(大人しく罠にハマってやるか。)

ダッとあたりが暗くなったのを確認して
影から飛び出す、片手にナイフを構え
邪魔になる弓を見えない場所に滑らす。

扉を開け放ち、そのまま前進する。
(上手いこと、やったなぁ)
弓の弦をわざわざ外し、罠にしている。
左右、そして前方からの攻撃そして
時間差で仕込んだのか、上からも矢が
飛んでくる。扉は衝撃でしまってしまった。
後退する手段はない。

しゃーないわ。

その場にナイフを放り投げる、
始めからこれを望んでいたこれでいい、
最初から手なんて抜かなくて良かった。 

「ゴメンな?みんな」。

聞こえない程度に呟く、左半身に痛みが走り
次の瞬間には右側から、そして前から
先に前から打たれてしまったせいで
上から放たれた矢に当たることができずに
後ろの扉に、貼り付けられる。

視界が鈍る、黒く暗転していく、
これでいい、これで救えた、これで、これで
走馬灯が流れる、初めて見たこんなもの

音がする。俺が意識を失うまでのほんの
十数秒がやけに長く感じられる。

…ザッ…ザッ、何だこれ音質悪すぎるやろ
「いやいやご苦労人狼ゲームはこれで
終わりじゃあこれからは単純な
デスゲームをしようか」。

なんやそれ、バカやないか、結局苦しむんか
俺だけで良かったんに、なんでや
なんでこんな上手くいかへんのやろ

ザッ…「みんなさん大丈夫ですか!?」。

えっ? なんでエミさんの声が…するん?
な、ん、で?

意識が上昇するもう無理や。
心臓に暑い痛みが走る。
「カハッ」。
目が見えへんくても感覚でわかる。
吐血した、知っとったこうやって死ぬことも
全部、全部、俺が見た資料に書いてあった。

だから、彼奴等には俺を殺してもらわな
あかんかった。 

ゲホッカハッヒュー

吐血が止まらない、呼吸が苦しい
素直に死なせない、ホンマに性格が悪い。

俺が見た資料の内容はこう、
どうやら俺らの心臓には機械が
埋め込まれているらしい。
その装置によって、死に方を定められている
俺らは致死であると判断された瞬間
心臓の装置が過稼働を起こす。
吐血、呼吸困難、幻覚、幻聴、そして
ゆっくと少しずつ死にいたる。
その間にどれだけ流血しても死なない、
どこを切ったとしても死なない、
例えば、胴と首を切り離したところで
この苦痛から逃れることは叶わない。

矢が緩んでいたのかそのまま重心が前に傾き
倒れ伏す立ち上がることなんて
できるはずもない。

暑い熱い、苦しい苦しい、
予期していたはずなのにこんなにも
苦しいんか、いや予期していた分ましに
なっとるんやろうな。

幻覚、メンバーが移り自分だけが
暗闇の中に一人だけ立っている、
おいていかへんで、一人にしないで
ドクダミの花の香りがした気がする。

我ながら滑稽だなと思う、裏切り者には
似つかわしい最後。