前の話
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俺はどこにでもいるような社会人です。
でもそんな俺にも愛する人がいて、
ほんとにこの時間が幸せだ
いっつも仕事で疲れた体を癒してくれるのも赤
悲しい時寄り添ってくれるのも赤
愛してるのも赤だけ。
ほんとうに毎日が幸せだった
けど「幸せ」が毎日続くはずがない。
当たり前がずっと続くなんてことはなかった。
俺たちの幸せはあっけなく幕を閉じた。
赤がひき逃げにあった。
俺が病院に着いた時は冷たくなった赤がベットで眠っていた。
それからは地獄のような毎日だった、
ほんとに赤がいない日々は
辛くて
悲しくて
寂しかった。
赤がくれたマフラーを見ては泣いていた。
会社でも上手くいかず。
友人も離れていった。
どうすればいいんだろうと思う日々
いっその事赤の所へ行こうか、??
3年後
今日はちょうど赤が居なくなって3年
赤の友人と名乗る黄といっしょにお墓参りに来ていた。
俺は泣いてしまった。
赤の前ではじめて流す涙。
だめだな、
強い彼氏でいたかったのに。
でも。
そう考えてる時
赤の声が聞こえた気がした。
「まだきちゃだめ」って。
それから5年後
俺は今会社の課長をしてます。
赤のことは忘れたことは1度もなくて、
今は赤の意志を受け継いで生きようと思ってます。
赤にはほんとに感謝しかないです。
赤。ほんとにありがとう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。