※この物語は,陰キャ橘が和真を拾った週の
【休日に起こった話】を書いた番外編である。
あなた「んあ?和真の“個性”?…そういや知らねぇな」
虐待を受けて居た和真を拾ってはや1週間が経った。
昨日は和真と図書館やレストラン等へと遊びに行っていたが…
その頃…。
私の母さんはある“疑問”を抱えていた。
その疑問と言うのは…
和真の【個性】についてだったのだ。
確かに,和真の個性についてなんか考えたこともなかったし…
増してや和真に個性があるのかどうかも不明なままだったっけ…
母「私は無いと思うんだけど…あんたどう思う?」
…どうっておま…
あなた「病院行かないと分かんねぇだろ」←
私が珍しく…
ド正論を口にしたのがそんなに驚いたのか…
目を開き,母さんが叫ぶ。
母「あんたが…正論?しかもドのドの字が付いてるレベルアップ正論を…?」
あなた「いやいやいや…
私を何だと認識してるんだ母さん?」
母「…………………。問題児」←
間がクソ長ぇんすけど〜←
え,何?問題児と後なんか選択肢存在した訳っすか?
心の中で怒りを顕とした。
顕としていると…
2階から和真と思われる足音が聴こえて来たので…
一旦,和真の個性についてはお開きにしよう。
と,母さんに言ったのだが…
母「折角だから今日,病院に行ってみない?あるかどうかも分からないからね,私も休みだし」
母さんの仕事がお休み,ということで…
和真の個性検査をしようと決めたのだ。
勿論,和真抜きでの決め事だから…
和真の意見も尊重しなきゃいけねぇ…
決して嫌がっても…
絶対に和真を責めないことを誓います…!
和真「おはよーございます!」
母「おはよう和真くん!早速何だけど病院行かない?」
あなた「いや早速すぎんだろ,経緯を話せ経緯を」←
和真がリビングに来て即…
母さんは和真に病院に行こうと言った。
何しに行くのか言わねぇと…流石に怖がられるぞ?
と感じていたんだが…
和真は…
和真「分かった!準備してくる!」
怪しむことさえせず…
食パン咥えて…
クローゼットがある2階へと駆け上がった。
和真がリビングから出たのを確認した私は…
直ぐに母さんに文句を言う。
…。
皆で叫ぶぞ
【口喧嘩☆】←
あなた「…個性検査って知らせて和真泣いたら母さんのせいだからな」
母「何でよ!?」←
あなた「てんめぇが経緯とか話さなかったからだろうが!?あァ!?」
母「実の親に対して何よその態度…!?」
あなた「実の娘に対して何常識すぎること言わせてんだァ!?あァ!?」
私達の口喧嘩は…
ビックリするくらい,いつも止まらない。
だが,今回止めてくれたのは…
優秀…真面目…
和真「駄目だよ喧嘩…!!」
_5歳児くんだった…!!
マジほんと誰かさんとは違って紳士的だよな!?
おかげで何か,スッキリしたわ!!
母「…まぁ良いわ,行こう“和真”くん?」
んだよこの糞婆…ッ!!!!
まんじで今日イラつくんだが…あァ!?←
あなた「お兄ちゃんも行きますゥゥ!!糞婆1人じゃ和真の相手しきれねぇだろうし?」
母「締めるわよ」
あなた「締めれるもんなら締めてみろよ,まぁどうせ無理だと思うけど?」
母「ぶち殺す…ッ!!!!」←
和真「ちょっ,待ってぇぇー!!!」
和真が何回も口喧嘩を止めてくれたが…
私達のクソみてぇな口喧嘩は一向に止まず…
この口喧嘩は,病院までしっかり続くのであった
┈┈┈┈┈█◇█
医者「和真くんの個性は…ありますね」
母「あるんですか!?」
あなた「すげぇ意外…」
個性検査を和真に知らせた時は…
めっちゃ素直に受け止めてくれたからひとまず安心。
少し待合室で待って,今に至る。
何と…
和真には個性があるらしい。
早速,どんな個性が聞くとしよう。
あなた「どんな個性なんですか?」
すると医者は満面な笑みを浮かべながら…
淡々と口にした。
医者「和真くんの個性は“頭脳輪郭線”という特殊な個性ですね」
…?
全く聞いた事ねぇな?←
そう思いながらも医者の説明を聴く。
医者「頭脳輪郭線,というのは…とても希少な個性でして…簡単に述べますと…
【頭が人一倍良い】と言えます。」
…あー,納得←
だから5歳児っつうのに頭が良い訳…
…ってそうじゃねぇだろ!?
あなた「え,あの和真ずっっと何か頭良いんですけど…ずっと個性発動されてるんですか?」
発動条件と,解除の仕方をすげぇ知りたい。
すると医者は…
_気まずそうに答えた。
医者「今の和真くんは,四六時中個性を発動している状況です。まず,解除の仕方はですね…
・
・
誰でも良いので,和真くんの頭をチョップしなければいけません。」
WOW…
それはまた何でかな?←
医者「この個性を持ってる人は,頭の底に個性の名前の通り“頭脳輪郭線”があるんです。そこを刺激する為には,チョップが1番です。」←
母「そ…それは強い刺激の方が良いんですかね?」
医者「……………。んまぁハイ」
いやだから間が長ぇって!!
深刻風になってるんですけど!?←
毎度恒例,心でつっこんでいると…
…糞婆が私に言う。
母「おし,あなた,和真の頭を叩け」
あなた「だから言い方を考えろ!?」
糞婆の言い方がクソ過ぎて…
和真の顔がしょぼんとなっている…。
ま…まずは安心させてからだな?
あなた「か,和真〜?大丈夫だよ〜?」
和真「ほ,本当…?叩くの痛くna……((」
フゥ…
隙あり…ッッッ!!!!!!
_ガンッ!
和真「ブフェッ…!!」
怖がられるとちょっと…
うん,可哀想だと思ったから…
さっさと,解除させてあげねぇと…
優しさを込め,チョップして数十秒後…
和真が起きた。
起きて…直ぐに,
_和真の異変に気づいた。
何故って?
そりゃあだってな…?
和真「僕〜,勉強したくない〜嫌だ〜」←
あなた「いっっやノロッノロなんすけど!?」
The.ナマケモノ和真に変化していた。
だから私は直ぐに聞いたんだ。
あなた「発動条件は…ッ!?」
母「…早」←
そりゃそうだろ!?
こんな和真,優秀真面目5歳児くんじゃねぇもん!!
医者「あ,発動条件はまた頭脳輪郭線をチョップすれば…((」
_ガンッ!!!!
和真「ブフェッ!!!!!」
医者「…は,速いですね」←
即チョップして数秒後…
和真が起きた。
和真「…?お兄ちゃんどうしたの!?何でそんな汗かいてるの!?」
あなた「…グスッグスッ,かぁぁずぅぅまぁぁ!!!」
和真「…へっ?」
普通の和真に戻って…
心底思ったことがある。
…。
常に個性は優秀真面目5歳児の方にしておくこと←
ナマケモノの方にしてたら…
…私の目が持たねぇ…←
和真「帰ろー!!てかお兄ちゃん勝手にチョップしないでよ!」
あなた「アハハっ,ごめんね和真?」
和真「でもなんかチョップされてからの記憶無いんだけど,何で?」
あなた「…知らなくてよろしい」←
和真「え〜!!!」
だけどいつか…
_知ることになるんだろうな
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
┈┈┈┈┈❀❖❀
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。