第87話

橘の敗北❹
4,503
2021/02/15 13:00


オイオイオイ…
マジかよ,なんで緑谷がここにいんだ!?

てか…
【君たちの謎を】ってまさか…

思いっきり比喩との会話を聞かれてたっつうこと…だよな?

…。


YA・BA・SI☆←

な…なんとか誤魔化さねぇと…
主要人物に,いや…主人公に色々バレんのは…

盛大な危機を感じる…。

緑谷と対面しながら…
そう思った。

思ったと同時に…
比喩は私に,小さく耳打ちをする。


比喩「…どうする。」

あなた「どうするっつうことも考えられねぇよ。ともかく…やり過ごすしかねぇ。」

比喩と同じくれぇの声で返し…
私は…

満面な笑みを零しながら緑谷に言った。


あなた「どうしたんですか?何か…顔が引きつってますが…」

堂々と話す。
この方法は,意外と相手に効くんだが…

さすが主人公…。


緑谷「さっきの口調,そんな丁寧じゃなかったよね…?しかも,一人称が“私”だったし…後,君達の会話の中で高校3年とか春川とか丸山先生とか言ってた。」

…洞察力が半端なすぎる。
それにさっきの会話をほぼ覚えている…。

そこまで覚えられたら,
誤魔化す方法なんてもうねぇなぁ…。

…。

ハハッ…‪w
あなた「聞かれちゃったんならしょうがねぇか…」

緑谷「…ッ!!」

比喩「た,橘さぁぁん!?!?」

ダイジョーブ,
素の口調に戻して…

軽く【脅す】だけだ。


あなた「そこまでの情報覚えられたら元も子もねぇだろ…なぁ比喩。」

比喩「…!そ,そそそうだねぇ…!」

比喩に共感を持ち掛けたのがキッカケに…
コイツも私の考えた作戦に気が付いただろう。

合わせてくれた。
そういう気遣いはマジ神←

んじゃ,
比喩も気づいてくれたことだし…


【ジャンジャン倒していこうか】

あなた「んで?君は何がしてぇの?何?拡散目的?そんなんだったら今から休憩無しで殺しにかかるけど。」

緑谷「…拡散目的でも何でもないよ。ただ,君達の関係性とか,1番謎の橘くんの事を知りたいんだ」

いやぁ〜
緑谷絶てぇ口軽ィからなぁ…

ブツブツ状態に入ったら多分一瞬で広がるし←

そこんとこを考えた結果…
やっぱり,言いたくないのでねぇ…

…。
言わせてもらうよ,緑谷。


あなた「正直さぁ…聞き盗みする時点でおかしくね?ずっと思ってたけど君,趣味悪ぃな。逆に怖ぇ…」

視線を比喩に向けながら言う。
なぜかというと…


比喩「ホントだよね…そんなことしてヒーローになれるの?私はなれないと思うなぁ…ね?橘さん」

心が痛てぇが…
比喩からも言ってもらう為だった。

私達もこんなこと言いたくねぇ。
だけど,全ては…


あなた「…。(“賭け”なんだ)」

緑谷「…。」

緑谷はどこか悲しそうだった。
…私達が緑谷を責めたからだと思う。

ほんとに,ごめんな。

心の底から謝っていると…
何秒かして,緑谷が口を開いた。

でも,緑谷がやっと発した言葉は…
何故だろう。

私達の心を探るような一言だった。

緑谷「君達が…今,どんな場に立たされているのかは分からない。けど…どうしてそんな辛い顔をするの…?」

…。


あなた「…ん〜?僕,マスクしてるから表情なんて分からないだろ?あ,比喩の表情か」

正直,
今の緑谷が言った言葉に焦ってる。

どこか…
探られそうで,隠してる部分が見つかりそうで…

超怖い。

超怖い…というのに,
緑谷は淡々と言ってくるんだ。


緑谷「…橘くん,君のマスク姿には見慣れたよ。見慣れたからこそ分かるんだ。表情…じゃなくて」

緑谷「唯一の“目”で,だけど…」

目…?
ウソだ,目だけで辛いとか分かるわけが…

…。

いや…そうだ。
コイツはアニメの世界の主人公。

3次元では分からねぇことは…
ウソかと思っても分かるんだ。

…。

はぁ…




あなた「私の,敗北か…。」

比喩「!?」

緑谷「…!!敗北って,ど,どういう事?」

てめぇはわかんなくて良いんだよ…
分かったとしても…

多分,一生信じられねぇし信じようともしねぇだろう

だから…
今言える情報は…


【前世以外の事全てだ】


そう思った私は…
緑谷に聞いた。


あなた「どっから知りたい?聞くなら今しかねぇぞ」

比喩「…マ,マジで…か…」

ごめんな,
こりゃ私の自分勝手な都合だ。

まぁ極力善処するが…
比喩のことはあんまり喋んないでおくよ。

心で呟き…
改めて,固まっている緑谷に言った。
あなた「もう一度聞く。どっから知りたい?」

緑谷「…。」

すると緑谷は深呼吸をし…
私の目と目を合わせる。

そして,言ったんだ。


緑谷「…全部,全部知りたい。」

…。



全部は無理だっつうの←







_緑谷side_



緑谷「…え,ええええぇ!?!?た,橘くん“男”じゃないの!?嘘…ほんと!?!?」

あなた「嘘つく必要あるか」←

橘くん…
いや,“橘さん”から聞いた真実は…

驚くことばっかりで,


【個性・性別・口調】


全て初耳だったのだ。
…。

でも,1番気になるのが…


緑谷「た,橘さんは何でマスクしてるの?」

あなた「ん〜,母さんに言われてんだよね。自分の意思でしてる訳じゃねぇけど」

…じゃ,
じゃあ…っ!!


緑谷「ぼ,僕!橘さんの顔見てみたい…!!」


__…キラキラキラ



あなた「………はぁ,そんなガン見すんな,見せりゃあ良いんだろ見せりゃあ…」

比喩「おぉ!!お久!!」

僕と比喩さんが興奮していると…
橘さんはマスクに手を掛け…


_マスクを外した。

初めて,橘さんの顔を見て…
思ったのが…

凄い,整った顔…だなって思った。

改めて見て…
やっぱ,女子…なんだなぁ…とも思った。


あなた「…なんだよ。ガン見か?惚れたか?‪w」

…。




緑谷「うん,惚れたよ…。完璧に…」

「「・・・。」」

…。
…アセアセアセアセ()


緑谷「ち,ちが…っ!!その…橘さんの豊かな人間性に惚れたって意味で…!!ふ,深い意味は…」

すると…


あなた「アッ,ハッハッハっ‪!!‪w‪wオモロ…ッ!!」

比喩「ブフォッ‪wそれな…ッ‪w‪w」

…!?///////
な,なんでそんな笑ってるの!?!?

…。
でも,何か…

初めて,だよね…



【2人がこんな楽しそうに笑ってるの】

そう思うと…


緑谷「力になれて良かったな!!」

あなた「あ,他の奴らに言ったらぶっ殺すよ」

比喩「アハッ‪wでた〜超軽い予告状」←

そ,そこ笑い事じゃすまないよね…?
…。

…あっ,て,てか…!!!





緑谷「グ,グラントリノに電話するんだった!!」

あなた「…。」ピクッ
「行ってら〜気をつけて〜」

…?
なんでグラントリノに反応したんだろ?

でもそれより早く…!!


緑谷「またね!!橘さん!比喩さん!!」

僕は2人にそう言い残し…
早々と足を寮に運ばせていった。

…。














緑谷「…橘さん,可愛かったな…。口調以外」←

口に出しながら呟いていたら…
いつの間にか,










_…寮にへと着いていた。
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🍅こと作者です
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今回も見て頂き有難う御座います🥺👏
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この調子で次のチャプターも宜しくお願い致します🤤🙌トメイトゥ(「🍅・ω・)「🍅

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