オイオイオイ…
マジかよ,なんで緑谷がここにいんだ!?
てか…
【君たちの謎を】ってまさか…
思いっきり比喩との会話を聞かれてたっつうこと…だよな?
…。
YA・BA・SI☆←
な…なんとか誤魔化さねぇと…
主要人物に,いや…主人公に色々バレんのは…
盛大な危機を感じる…。
緑谷と対面しながら…
そう思った。
思ったと同時に…
比喩は私に,小さく耳打ちをする。
比喩「…どうする。」
あなた「どうするっつうことも考えられねぇよ。ともかく…やり過ごすしかねぇ。」
比喩と同じくれぇの声で返し…
私は…
満面な笑みを零しながら緑谷に言った。
あなた「どうしたんですか?何か…顔が引きつってますが…」
堂々と話す。
この方法は,意外と相手に効くんだが…
さすが主人公…。
緑谷「さっきの口調,そんな丁寧じゃなかったよね…?しかも,一人称が“私”だったし…後,君達の会話の中で高校3年とか春川とか丸山先生とか言ってた。」
…洞察力が半端なすぎる。
それにさっきの会話をほぼ覚えている…。
そこまで覚えられたら,
誤魔化す方法なんてもうねぇなぁ…。
…。
ハハッ…w
あなた「聞かれちゃったんならしょうがねぇか…」
緑谷「…ッ!!」
比喩「た,橘さぁぁん!?!?」
ダイジョーブ,
素の口調に戻して…
軽く【脅す】だけだ。
あなた「そこまでの情報覚えられたら元も子もねぇだろ…なぁ比喩。」
比喩「…!そ,そそそうだねぇ…!」
比喩に共感を持ち掛けたのがキッカケに…
コイツも私の考えた作戦に気が付いただろう。
合わせてくれた。
そういう気遣いはマジ神←
んじゃ,
比喩も気づいてくれたことだし…
【ジャンジャン倒していこうか】
あなた「んで?君は何がしてぇの?何?拡散目的?そんなんだったら今から休憩無しで殺しにかかるけど。」
緑谷「…拡散目的でも何でもないよ。ただ,君達の関係性とか,1番謎の橘くんの事を知りたいんだ」
いやぁ〜
緑谷絶てぇ口軽ィからなぁ…
ブツブツ状態に入ったら多分一瞬で広がるし←
そこんとこを考えた結果…
やっぱり,言いたくないのでねぇ…
…。
言わせてもらうよ,緑谷。
あなた「正直さぁ…聞き盗みする時点でおかしくね?ずっと思ってたけど君,趣味悪ぃな。逆に怖ぇ…」
視線を比喩に向けながら言う。
なぜかというと…
比喩「ホントだよね…そんなことしてヒーローになれるの?私はなれないと思うなぁ…ね?橘さん」
心が痛てぇが…
比喩からも言ってもらう為だった。
私達もこんなこと言いたくねぇ。
だけど,全ては…
あなた「…。(“賭け”なんだ)」
緑谷「…。」
緑谷はどこか悲しそうだった。
…私達が緑谷を責めたからだと思う。
ほんとに,ごめんな。
心の底から謝っていると…
何秒かして,緑谷が口を開いた。
でも,緑谷がやっと発した言葉は…
何故だろう。
私達の心を探るような一言だった。
緑谷「君達が…今,どんな場に立たされているのかは分からない。けど…どうしてそんな辛い顔をするの…?」
…。
あなた「…ん〜?僕,マスクしてるから表情なんて分からないだろ?あ,比喩の表情か」
正直,
今の緑谷が言った言葉に焦ってる。
どこか…
探られそうで,隠してる部分が見つかりそうで…
超怖い。
超怖い…というのに,
緑谷は淡々と言ってくるんだ。
緑谷「…橘くん,君のマスク姿には見慣れたよ。見慣れたからこそ分かるんだ。表情…じゃなくて」
緑谷「唯一の“目”で,だけど…」
目…?
ウソだ,目だけで辛いとか分かるわけが…
…。
いや…そうだ。
コイツはアニメの世界の主人公。
3次元では分からねぇことは…
ウソかと思っても分かるんだ。
…。
はぁ…
あなた「私の,敗北か…。」
比喩「!?」
緑谷「…!!敗北って,ど,どういう事?」
てめぇはわかんなくて良いんだよ…
分かったとしても…
多分,一生信じられねぇし信じようともしねぇだろう
だから…
今言える情報は…
【前世以外の事全てだ】
そう思った私は…
緑谷に聞いた。
あなた「どっから知りたい?聞くなら今しかねぇぞ」
比喩「…マ,マジで…か…」
ごめんな,
こりゃ私の自分勝手な都合だ。
まぁ極力善処するが…
比喩のことはあんまり喋んないでおくよ。
心で呟き…
改めて,固まっている緑谷に言った。
あなた「もう一度聞く。どっから知りたい?」
緑谷「…。」
すると緑谷は深呼吸をし…
私の目と目を合わせる。
そして,言ったんだ。
緑谷「…全部,全部知りたい。」
…。
全部は無理だっつうの←
_緑谷side_
緑谷「…え,ええええぇ!?!?た,橘くん“男”じゃないの!?嘘…ほんと!?!?」
あなた「嘘つく必要あるか」←
橘くん…
いや,“橘さん”から聞いた真実は…
驚くことばっかりで,
【個性・性別・口調】
全て初耳だったのだ。
…。
でも,1番気になるのが…
緑谷「た,橘さんは何でマスクしてるの?」
あなた「ん〜,母さんに言われてんだよね。自分の意思でしてる訳じゃねぇけど」
…じゃ,
じゃあ…っ!!
緑谷「ぼ,僕!橘さんの顔見てみたい…!!」
__…キラキラキラ
あなた「………はぁ,そんなガン見すんな,見せりゃあ良いんだろ見せりゃあ…」
比喩「おぉ!!お久!!」
僕と比喩さんが興奮していると…
橘さんはマスクに手を掛け…
_マスクを外した。
初めて,橘さんの顔を見て…
思ったのが…
凄い,整った顔…だなって思った。
改めて見て…
やっぱ,女子…なんだなぁ…とも思った。
あなた「…なんだよ。ガン見か?惚れたか?w」
…。
緑谷「うん,惚れたよ…。完璧に…」
「「・・・。」」
…。
…アセアセアセアセ()
緑谷「ち,ちが…っ!!その…橘さんの豊かな人間性に惚れたって意味で…!!ふ,深い意味は…」
すると…
あなた「アッ,ハッハッハっ!!wwオモロ…ッ!!」
比喩「ブフォッwそれな…ッww」
…!?///////
な,なんでそんな笑ってるの!?!?
…。
でも,何か…
初めて,だよね…
【2人がこんな楽しそうに笑ってるの】
そう思うと…
緑谷「力になれて良かったな!!」
あなた「あ,他の奴らに言ったらぶっ殺すよ」
比喩「アハッwでた〜超軽い予告状」←
そ,そこ笑い事じゃすまないよね…?
…。
…あっ,て,てか…!!!
緑谷「グ,グラントリノに電話するんだった!!」
あなた「…。」ピクッ
「行ってら〜気をつけて〜」
…?
なんでグラントリノに反応したんだろ?
でもそれより早く…!!
緑谷「またね!!橘さん!比喩さん!!」
僕は2人にそう言い残し…
早々と足を寮に運ばせていった。
…。
緑谷「…橘さん,可愛かったな…。口調以外」←
口に出しながら呟いていたら…
いつの間にか,
_…寮にへと着いていた。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!