朱僪の気配を察知出来なかった私は今…
首を思いっきり絞められている。
そんな危機的状況に陥ってる私だが…
朱僪は,狂った笑みでmeに言った。
朱僪「さっきは危なかったねぇ…。捕縛武器,超痛かったでしょ」
…。
あのな…?
捕縛武器も確かに痛かった。
痛かったけども…
あなた「あの,首と…喉…死にマス」
おめぇの手加減全くねぇ握力での首絞めは…
捕縛武器よりも“痛い”
イレイザー先生も同様…!!
私の周りは手加減出来ねぇ奴らしかいねぇのかよ!?
殺されそうになっているのにも関わらず…
必死に心の底から文句を投げつける橘氏。
もうねぇ…
痛いっつう感情は出さん←
出したところでなーんも変わらねぇし〜だ。
…。
て,ことでェェ…!!
あなた「殺すならさっさと殺せィィ!!」ウルウルウル
私は既に諦め…
自分の中では最後の言葉を告げたんだ。
そう言えば朱僪は…
【面白そうに長文を述べた】
朱僪「…へぇ,もう諦めてる感じ?そりゃあ残念だったなぁ…」
__ギギギギ ギュ
そんな言葉をこぼした後…
私の首は,骨の音が聞こえる程閉められた。
もちろん,
過呼吸になりかけた。
…息できないもん←
なんだかんで,
私,死ぬのかぁ…とか,
次に転生すんだったら安全なとこが良いなぁって思ってたんだ。
…。
_……だけど
あなた「…あれ,息できる」
朱僪「そりゃあ今絞めてないからね,え,そんな事も分かんないの?意外に鈍感?」
…え,
ほんとコイツはなんなんだ…?
気分屋?それとも…
あなた「…。(生かしてくれてんのか?)」
…。
いや,コイツに限ってそれはねぇ←
朱僪「今とっても失礼極まりないこと考えたっしょ?」
あなた「ま,まぁ…そうだけど」
朱僪「認めんのかよ…まっ,そういうとこも…」
【殺しがいがありそうだ】
やっぱ生かせてくれてたぁぁあ…(泣)
え,何?
最後の言葉言ってから死ねってか?
私からしたらさっきの言葉が最後の言葉だったんすけどォォオオオオオオオ…(泣泣泣)
あなた「生かせてくれて有難う御座います…さっさと殺して下さいィィ……。」
とりあえず首絞め絞め攻撃から逃れた私は…
朱僪のスグ近くで土下座をかました。
すると朱僪は…
私 の 肩 を 震 わ せ た
朱僪「俺がね,今日お前の前に現れた理由を教えよっか」
…?
私は少し顔をあげ,朱僪をチラッと見る。
チラッと見えた朱僪の顔は…
ビックリするほど,恐ろしかった。
狂ったような,面白がっているような…
ともかく…ヤバい←
そう震えを感じつつ…
私は静かに耳を傾けた。
朱僪「実はね,“死柄木達に”お前を連れてこいって言われたんだ。勿論,了承したからここにいる訳で…」
あなた「か…勧誘ってやつすか」
朱僪「そうそう!良く分かってるじゃん」
ま,マジかよ…
そんな怖い顔で言われても無理だし…
第1,行ったら終わる←
少し頬を掻きながら…
まだまだ喋ろうとする朱僪に耳を傾ける。
朱僪「それでさぁ,連れ去る際に…怪我させんな〜って言われたんだ。」
あなた「は,はぁ…それで?」
若干呆れ気味で朱僪に聞くと…
いつの間にか,
__ドスン
視界が夜空だったんだ。
そして…
今度は“首”。
ではなく…
あなた「…は?オイ…」
優しく,胸に両手を当てられた。
そう…まるで,
_今から心臓を撃ち抜くと言ってるかのように
恐ろしく,汗がダラダラと湧き出る。
その様子を見た朱僪は…
微笑んだ。
朱僪「お前は知ってるかな,ヴィラン連合の中で…俺がどういう存在で,駒なのか…。」
あなた「知らん,てめぇに任務を頼むほど…
【頼れる存在】なんじゃねぇのか?」
私は,適当に投げ捨てた。
でも適当と言っても…
実際,本当にそうなんじゃないかって思い発した言葉だ。
…そうだというのに,
朱僪「…,クッッ,クックックッ…w」
突然,大きな笑いを零し…
笑いと共に,大きく叫んだんだ。
朱僪「だったら良いよなぁ…!!でも俺はぁ…頼れる存在でも何でもない…!!ただ帰る“居場所”があるだけの存在だ!!」
朱僪「毎日…毎日思うんだ,普通に接してもらって,任務貰って…こんな…恵まれて良いのかって!!ずっとずっと思ってた!!」
朱僪「だけどつい最近…その“普通”が壊れた…。俺が居ないところで…俺自身を否定する言葉ばっか飛び交ってて,そこで自覚したんだ。」
__ポツン
大粒の涙と思われるものが…
私の頬に落ちる。
落ちた瞬間…
コイツは心から叫ぶんだ。
朱僪「俺は…____________」
【裏切られたんだ】
_天喰side_
天喰「は,波動さん,あの状況先生達に言った方が…」
俺は波動さんに小さく呟いた。
今,俺達の視線の先に映る者達の状況についてだ。
…。
よく,見てみればあの子…
…確か,
天喰「“橘あなた”くんだっけ…?」
波動「えぇ!環の知り合い!?」
天喰「し,シー!!!波動さん!!」
木の影に隠れているけど…
声が出ちゃあ怪しまれるから,
とりあえず,静かにね…
そう心で波動さんに言った。
言ったと同時に…
凄く小声で“橘あなた”くんについて言う。
天喰「普通科の子だけど,体育祭で3位取った子だって一躍有名になった男の子だよ。」
波動さんに目を向けながら言った。
すると…波動さんは…
“顔を真っ青にした”
一瞬の変化に,俺は勿論驚き…
焦りながら聞いた。
天喰「ど,どうした?波動さ…___n((」
波動「環,もう少し近づくよ」
・・・。
え?
天喰「え?だ,駄目だ!!危ない…!」
直ぐに危機を察知した俺は…
波動さんを止めに入った。
_が
波動「…あなたくんのあの状況見て同じ事言える!?」
橘くんがいる場に指を指す波動さん。
俺は…自分自身を馬鹿だと感じた時だった。
だって…
天喰「押し…倒されてる?待って…あれ…」
謎の攻撃を仕掛けようとする敵,ヴィランの姿を改めて目にしたんだ。
あの敵は,テレビに何度も写っていた指名手配犯。
テレビに何度も写っていたから…
“個性”も何度か写る。
それを利用してつい最近,専門家は語っていた。
天喰「…。(“彼の個性は見る限り,手か足かで触れたものを爆発させることが可能”…と,言う事は…)」
橘くんは今……
波動「…爆発させられちゃう。あなたくん,死んじゃうよ!?」
“爆発させられる”
この一言は,死を表す表現。
…。
…。
よし,
天喰「分かった,行こう。」
?「どこに行くんだい波動さん!環!!」
こんな危機的状況だと言うのに…
元気に現れた,1人の同期。
その人の名は…______
波動「“通形”!元気で良いけど静かに!!」
同じクラスの,【通形ミリオ】
いつも明るく,太陽みたいな存在の人。
そして,何より…
天喰「丁度良かった,ミリオ」
__…凄く強いということ
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!