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全ての作業が終わるまでに,10日はかかった.
プレゼンの日まではまだ余裕がある.
少し急いでトイレに向かう.
手のひらに少しだけ固まったのりを剥がしていると,
ジフンがいた.
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ふと,
ウォヌが言ったことを思い出す.
部署に戻った.
ジフンside
あなた,あなたに頼って欲しいな
ウォヌじゃなくて俺に.
俺だって,
あなたへの気持ちはウォヌと同じくらい……いや
ウォヌ以上に
あるんだから
少しは俺のこと
見てよ、、、、、、
ジフンside end
もう他にしないといけない仕事はないから,
頼ってくる後輩や
優しい先輩や同期,後輩の手伝いをする.
2人で歩いてカフェに行く.
すごく可愛くておしゃれなカフェ.
ハユンとたくさん話をしながらお茶を飲んだり,
ケーキを食べたりした.
ハユンと別れて,駅に向かう.
何となくスマホを開く.
電車に乗って,家に帰る.
ウォヌは帰ってきたらそのままスーツなのに
今日はスウェットを着ている.
リビングに行くと,ダンボールが出されていた.
ウォヌが座っている隣に,ちょこんと座る.
見せてきたのは結婚式の時の写真.
黒いスーツを着たウォヌと
白いドレスを着た私が
最高の笑顔で写っている.
お互いを褒めて,お互いに照れる.
この1枚の写真から無数の思い出が
次から次へと浮かび上がった.
それを話しては笑いあって
幸せってこういうことなんだなって
ウォヌといると感じさせてくれる.
本当に大好き.
そう思った瞬間
花びらが私を埋めるように落ちた.
サーカスピンクの花びら.
今までにないくらい濃いピンク.
ウォヌは優しく私を抱きしめた.
ウォヌの温もりがより感じられた.
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。