ポンポン
私の頭を軽く叩く冬真
まったく子供扱いして
え??
日村さんのボートで2人で??
結婚式の日のことかな…
それからすぐに別のお客さんがきて
そのタイミングでお店を出た
そのあとはどこをどう歩いたのかは
分からない
高校の時に見つけた、岩陰に出来た
窪みのところに着いていた
悩んだり、ケンカしたり(特に夏向と)
落ち込んだりした時に
よくここに来てた
ここは潮が満ちると近くまで波が来る
その波音を聴いていると心が
洗われる気がして気に入っていた
これは数年前
私は冬真とくだらないことで
大げんかして家を飛び出した
いつもならごめん!って
追いかけてくる冬真も
今回は追いかけてこなくて…
このまま仲直り出来ないのかなって
落ち込んでた。
夏向のあとを付いていくと、
ボートに乗せられ…
そこから少し行ったところで
夏向は何も言わずボートを進めはじめた。
もしかして怒らせちゃったかな、、
せっかく連れてきてもらったのに、
嫌なやつって思われちゃったかな…
いつもめったにケンカしない冬真と
ケンカしたせいか
悪い方にしか考えられなかった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!