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第1話

𝑷𝒓𝒐𝒍𝒐𝒈___
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2025/10/29 12:13 更新



毎年のように更新される最高気温。
蒸し暑い外、耳をつく蝉の声。



秋というものは名ばかりで、
数枚の赤や黄色を残して消えてしまった。


だというのに、
夏は終わりを知らない顔をしてやってくる。


朝から光が鋭く、街の影が濃い。



蝉が鳴くたびに空気が振動して、
思考が遠のく。


氷も汗も、触れたそばから溶けていく。


夜になっても、熱は地面に残っている。
星よりも、アスファルトの匂いが強い。

眠れないまま、また朝になる。
カーテンの向こうが白むたび、「まだ夏か」と呟く。


夏は苦手だ。早く過ぎてしまえ。


そんなことを思いながら、
1人見上げる行合の空。



夏が恋しい。青い、青い、あの夏が。



記憶の中の夏は、
どうしてこんなに涼し気なのか。




利き手に虫取り網、ポケットには100円。

竹林、長い長い階段、赤い鳥居に大きな神社。

友達の声、蛍の光、反響する汽笛。




この記憶達は私のものであり、
私のものではない。



だというのに。


それでも、心の奥に染みついて、
夏の訪れとともに息を吹き返す。

そして夏の終わりに、またひとつ染みを重ねていく。




あの頃、確かに見えていたもの。

見えていた。
そこに居なくとも、見えていたもの。



今はどうだ?


路地裏、草むらの中、クローゼット、電柱の上。



妖̷0҈҉̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̳̿̿̿̿̿̿̿怪̷はもう見えない。



大人に近づいていくにつれて、
何か、大切なものを失くしている気がした。





ガチャを回して出会った白いふよふよ。
交差点で出会った赤色のあの子。

キュウリじゃなくて、
お寿司が好きな変わった子。

いつも仲良しな狛犬の兄弟。








そして、私たちと共に冒険してくれた、
‪”‬主人公‪”‬たち。





私たちの人生を、夏を、

どこまでも青く彩ったあの冒険を。






忘れてしまっても、必ず思い出す時が来る。






















あの最高の夏を、もう1度───

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