高校2年の秋。
私は、彼氏に振られた。
そんなどん底にいた私が見つけた1つのカフェ。
いつもなら通り過ぎるはずなのに、今日だけはまっすぐ家に帰りたくなくて立ち寄った。
カラン___コロンッ
お店の雰囲気は落ち着いていて、マスターの方も優しそうな方だった。
私は、コーヒーが大好きだ。
友達に言うと驚かれることが多い。
カラン___コロンッ
お店のドアが開いた___
このお店の常連さんなのか、とてもかっこいい男性が1人入ってきた。
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山田side
店に入ると、いつもは誰もいない店に1人高校生がいた。
彼女はとても落ち着いていて慣れた手つきでコーヒーを飲んでいた。
すると、
彼女が泣いていた。
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コーヒーを一口飲むと、なぜかすごい懐かし味がした。
それと同時に、元カレとの想い出を思い出して涙が溢れて止まらなかった。
顔を上げると、先程の常連さんらしき人がハンカチを差し出してくれた。
そう言って笑った彼の笑顔をとても眩しくて、アイドルみたいだった。
私は、彼に恋をしてしまったみたいだ___
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。