第22話

チーム4 仲間を追って
428
2020/04/08 02:00
不死川実弥
不死川実弥
風の呼吸、弐ノ型 爪々・科戸風!
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
岩の呼吸、参ノ型 岩軀の膚
チーム3がロレンツォ達と合流した頃、不死川と悲鳴嶼は呼吸を使い、鬼を倒していた。
征陸智己
征陸智己
おお!よく分からねぇが、やるじゃねぇか。
キング
キング
高い身体能力に必殺技……本物のヒーローみたいだな。
ひと段落ついたと思いきや、鬼が来た方向から新たにダダダダダッという誰かが走る音が聞こえる。また、足音だけでなく、何かを叫んでいる。
???
エ……ザ……スウウウウ!!
閻魔大王
閻魔大王
何!?また敵かい!?
亜門鋼太朗
亜門鋼太朗
何か叫んでいるようだが……。
真戸暁
真戸暁
近付いてくるぞ。
末広鉄腸
末広鉄腸
任せろ。何かあれば俺の刀で……
声の主の姿がようやく見え、真戸達は唖然とする。現れたのは青い着物に白い羽織を羽織った髪の長い人間の男性。桂小太郎だ。
桂小太郎
桂小太郎
エリザベスぅうううう!!俺を置いて何処に行ってしまったんだあぁぁぁぁあ!エリザベスぅうううう!!
桂は不死川や亜門達の間を走り抜け、そのまま行ってしまう。
キング
キング
行ってしまったようだが……
真戸暁
真戸暁
止めなくて良かったのか?
征陸智己
征陸智己
つか、誰か探してたな。エリザベスだっけか?
桂の後ろ姿が見えなくなり、不死川は追うか追わないか迷い、自分の頭を搔いた。
正直、あんな変な奴を追うのは……と思っている部分もあったが、不死川は面倒くさそうにして溜息をつく。
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
不死川。
不死川実弥
不死川実弥
……追いかけてきます。
不死川が行こうとすると、鉄腸が口を開き「俺も行こう」と口にした。
不死川実弥
不死川実弥
あ?俺一人で十分だ。
末広鉄腸
末広鉄腸
念の為だ。それに、俺は猟犬。そこらの人間より足が早い。
鉄腸はそう言うと、桂の後を追ってすぐさま走り出す。その速さに圧倒されながらも、遅れをとるわけにはいかまいと不死川も後を追うように走り出した。
征陸智己
征陸智己
わけぇもんは元気でいいな。
んで、今更なんだがお前さん等は何もんなんだ?人間離れしてるようだが。
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
私と不死川は鬼殺隊と呼ばれる組織の柱だ。我々が敵とするのは先程現れた“人喰い鬼”。
本来ならば日光に弱いはずなんだが、ここは建物の中だからな。また現れるかもしれない。
悲鳴嶼は自分と不死川が鬼殺隊だと正直に答えたが、亜門や真戸、閻魔やキングは自分の正体を明かすのを躊躇った。
それを察したのか、征陸はフッと笑い「そうかい。取り敢えず、お前さん等が普通の人間じゃないってのは分かった」と言って深く追求することはしなかった。
閻魔大王
閻魔大王
それより、不死川君と鉄腸君が先行っちゃったし、ワシらも追いかけるべきだよね?
真戸暁
真戸暁
こんなところではぐれてしまったら元も子もないしな。急ぐぞ。
そう言って走って行く真戸暁に亜門もついて行き、征陸がやれやれ……とでもいうように苦笑いした。
征陸智己
征陸智己
随分と度胸あるお嬢さんじゃないか。
こんなことしてると、やっぱり昔を思い出しちまうね。
一人そんな事を呟きながら、征陸も真戸達の後を追って走り出した。

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