海岸ら辺沿いから煙が上がっていた
瞬きの間もないくらい、2人とも震えていた
きっと他のみんなも住民の救助に行っているけど
絶対人手は足りてない、
もしヴィランが大人数だとしたら
この2人を置いていく訳にいかない
家が1番安全なのかは分からないけど、
2人が安心して待機できるのは家しかない…
真幌ちゃんと活真くんには手を繋いでもらって
私はなるべく当たりを見ながら走った
____ブァンッ!!!___
真幌ちゃんと活真くんの家が見えてきてた
あと少しのところで、もうちょっとでつくその瞬間で
家が爆発した。
活真くんしか見てなくて、見向きもしなかったのに
なぜか急に私と目が合った
あの〝目〟
何か嫌な予感がした
あいつの狙いはきっと活真くんだ
茂みをぬけたところで2人を下ろした
真幌ちゃんは1回下を向いて
優しい言葉をくれた
真幌ちゃんと活真くんが走っていくのを見おくって
私は茂みの中へ入った
絶対止まらないであろうと思ったいたのに
そいつはすんなり止まった
私はそいつの方向に向かって勢いよく飛んで
顔面蹴りを入れるつもりだったのに
真正面から空気の壁に押された
手の先から無数のビームを打ってきた
少し頬かすって出血したけどこれくらいなら個性を使う必要は無い
空気を操る個性とビームを出す個性
全く関連性がない
それにさっき、〝個性を奪う〟的な事を言っていた
オールフォーワンのような…
聞いた事のない名前
ヴィラン連合とは関わっていないのか…?
炎と風を合わせナインに放った________けど
また空気の壁で押された
ナインが小さく何か呟いてるのも聞こえないくらい
早い攻撃が襲ってきた
自分が攻撃すればするほど息が続かない
手を合わせ神経をとがらせると、より精密により確実に
強弱までしっかり考えて打てる
〝お願い〟 そう心の中で唱える
ビリ、ピリビリ
ナインが上を向いた瞬間を狙って
______ビリッ_____!!!
ナインの背中から
青い色の龍(?)のようなものが顔を出した
ナインが空へ指をさし
その龍は雷をもろにくらって消滅した
けど気づくのが少し遅くて
ビームが目に当たった
再生する間もなく、私はナインに頭を捕まれ
それと同時に体と脳に痛みが走った
私はナインの手から離れ下へ倒れた
すぐ緑谷くんが茂みの奥まで連れて行ってくれたけど
ナインはもちろん追ってきた
私を下ろしたあと
緑谷くんはナインの元へ走った
目は少し開けられる程度だけど視界がぼやけて上手く辺りが見えない、
全身の痛みもまだ続いてる
気づいたら緑谷くんもナインのすぐ下で倒れていた
ナインは容赦なく
活真くんに向けて無数のビームを放った
_______っと思った瞬間
すぐ隣を横切った甘いニトロの香り𓂃𓈒𓂂
その匂いに安心して
私は意識を手放した
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。