ある日の仕事終わりー
みんなは帰っていくー
そう言って、樹は帰っていったー
私は今日は慎太郎たちとご飯の約束をしていたー
慎太郎の他に、北斗くんとしょっぴーもいるー
慎太郎に頼んでセッティングしてもらったー
しょっぴーがこの前誕生日だったので、
お祝いをしたくて、誘ってもらったー
樹がいると、しょっぴーの隣に座れないので、
こうしてセッティングしたのだったー
約束の店に行くと、
慎太郎と北斗くんは来ていたが、
しょっぴーはまだだったー
そう話していると、しょっぴーはすぐに来たー
しょっぴーは、私の隣に座ったー
とりあえず、注文を済ませて、
楽しくご飯を食べてるー
そんなこと言いながらも、
妬いてる樹を想像してにやけてますー
ご飯を食べ終わって、しばらくすると…
個室の電気が消えて、少し薄暗くなるー
店員さんがケーキを持ってきてくれて、
私たちはハッピーバースデーの歌を歌うー
電気がついてー
しょっぴーは、明日も朝早いようで、
早めに解散したー
私は疲れていたこともあって、
タクシーで帰ることにして、
慎太郎と一緒に乗り込んだー
タクシーが信号待ちで止まるー
そのとき、歩道の方に目をやると、
見覚えのある姿が見えたー
その隣には私の知らない人がいて、
楽しそうに笑っているー
私は、ガラス越しの歩道に釘付けになっていて…
しばらくして、その人影は消えるー
私の眼には大粒の涙が溢れていたー
何も言わず、肩を撫でる慎太郎ー
少し落ち着いた頃には、慎太郎の家にいたー
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!