『今日は、SEVENTEENが来る日だよ』
と、手話をする。
実際私は、手話なんて知らないけどね。
ここは、大声で話したら、他の子が泣いちゃうからだしてくれない。
私だけの場所じゃないから。
「?」
私は、首を傾げる。
『今日は、SEVENTEENが来る日だよ』
先生は、紙に書く。
「誰」
『KーPOPアイドルだよ。』
先生は、驚きながら紙に書く。
「知らない」
『先生、ファンなんだけどなぁ…』
悲しそうに紙に書く。
「へぇ。で、今日は、なんで来るの」
『障害者を知ろう的な番組をやるらしいよ』
ニコニコしながら紙に書く。
「障害者を見て面白がるでしょ。」
『なんでそんなこと言うの!?』
先生がいきなり大声で言った。
周りは、こちらを見た。
「だってさ、私たち他の人とは、違うじゃん」
『だから何なの!?それでも生きれるじゃない!』
「先生、分かってないね。」
_私がどれだけ死のうとしたか_
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!