第2話

# 002
739
2018/10/26 14:36
( 山 田 涼 介 side )

あの後、先生が教室へと入ってきて、

廊下で迷ってた彼女もどこかへ行ってしまっていた。


いつも通り HR が始まり、
先生の長い話が続く。


その間、俺は彼女の事ばかり考えていた。

転校生ならきっとどこかの教室に
新しいクラスメートとして入るのだろう。

その教室が俺らの教室だったら
どれだけ嬉しいんだろう。

少しの期待を抱きながら先生の話に片耳を添える。

しかし、転校生の話すら上がらないまま、
約9分間の長い先生の話が終了した。


その時、なぜか俺は 悔しさ と 残念 という気持ちで
心が押しつぶされそうな感覚に陥った。
八 女 乙 光
八 女 乙 光
山田ー? どうした?

俺の斜め前に居る光くんが心配して話しかけてきた。
 山 田 涼 介
山 田 涼 介
いや、なんでも。
八 女 乙 光
八 女 乙 光
ほんとか?
 山 田 涼 介
山 田 涼 介
おうッ

こうゆう時、光くんって優しんだよな。
知 念 侑 李
知 念 侑 李
ねぇー涼介〜

今度は俺の席とは程遠い、窓側に座っている
知念が少し小走りで走ってくる。
 山 田 涼 介
山 田 涼 介
なんだよぉ、
知 念 侑 李
知 念 侑 李
あの転校生の女の子、隣のクラスの
C組に居るんだってー
盗み聞きの情報だよ〜笑

隣…!結構、近くて良かった〜!

けど、どこか寂しい気もする、、



でもこんなこと知念にはまだ言えないな、

1度見ただけでこんな感情になるのは初めてのこと、だからちょっぴり恥ずかしさもある。
 山 田 涼 介
山 田 涼 介
へ、へぇ、!
案外、近いな!
知 念 侑 李
知 念 侑 李
ねっ!
でも…本当は寂しんでしょ〜 ( ニヤッ

そう言うと俺の顔を見ながらニヤニヤと笑ってくる。



隠しててもこうやって直ぐにバレちゃうな、
そんなに俺って分かりやすいのか、?
 山 田 涼 介
山 田 涼 介
さ、寂しku…!
知 念 侑 李
知 念 侑 李
はぃはぃ、笑
僕の冗談ですからっ!

もう一度、ニヤッ としてから自分の席へと
戻っていく知念。


正直、一瞬だけイラッ とは来た。

けど、廊下で一目見ただけで心を撃たれて、
今だ何も行動に移せない自分を思うと
情けなく感じる。
 山 田 涼 介
山 田 涼 介
はぁ…何やってんだか。

椅子の背もたれに深く腰を掛け、
大きなため息を着いた瞬間、
廊下から男の興奮するような嬉しそうな声が聞こえてくる。
 


確かではないが、その中には伊野ちゃんも
居た気がする。
有 岡 大 貴
有 岡 大 貴
なんか、隣の転校してきた女子が
学校1の美少女なんだって。

俺の後ろに居た大ちゃんが苦笑いを浮かべながら話しかけてきた。
 山 田 涼 介
山 田 涼 介
へぇ〜そうなんだ。
有 岡 大 貴
有 岡 大 貴
うーん、なんか凄くねぇ?
今日、来たばっかだぞ。
 山 田 涼 介
山 田 涼 介
みんな、浮かれてるんだよ、
有 岡 大 貴
有 岡 大 貴
それもそうだな、!
男は全員、可愛い子好きなんだよ、笑
あ、特に山田は!
 山 田 涼 介
山 田 涼 介
なんだよ、その言い方笑
お前もだろ、!
有 岡 大 貴
有 岡 大 貴
まぁ…俺は性格で選ぶかな、(キリッ
 山 田 涼 介
山 田 涼 介
うるせぇよ!

山.有 : ‪笑笑


2人で笑ったあと、大ちゃんは

『 ちょっと、トイレ行ってくるわ』

そう言って勢いよく教室を飛び出した。


たくっ…どんだけ我慢してるんだか、笑


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


授業の予鈴のチャイムが鳴るまであと

3分────



以外に3分は長く座って待っているのすら
退屈になる。



するとさっきより
廊下のザワザワが激しくなった気がした。
 山 田 涼 介
山 田 涼 介
はぁ…うるせぇな〜

そう小声で呟きながら廊下に渋々
目を向けると…

















あの噂の転校生が廊下をまたまた迷っている。




そんな彼女を目でずっと追っていたら









パチッ ────













なんてことだ、見事に目があった。


するとそのまま俺の方へと近寄ってくる。



















なに、何だ、何だ…!?!?










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