side|あなたの名字
今年もまた 、あのテストの週が来た 。
うわーーーーーー 最悪!!!!
私 、いっつもテストの点数悪くて
この前なんて 学年最下位だったんだよ ?
もう死んだよねその日は (
お母さんには怒られるし 先生には馬鹿にされるし
まじで最悪
先生「 えーーと 、今回のテストは
来年の大学受験にも繋がります 。
ちゃんと勉強するように 。さようなら 」
生徒「 さようなら ~~ 」
まぁ 、頑張るしかないな !
って思いながら 、教科書を鞄にしまって帰ろうと思った 。
その時 …
『 あれ ? 自転車の鍵がない!! 』
なんでないの ! ?
さっきまで指で振り回してたのに(
? 「 これじゃないですかー ? 笑 」
『 あ 、それ!!
ありがとね!内村くん!! 』
内村「 はは 笑
俺が取っただけだけど?笑 」
『 ん ? 』
内村「 まだ帰らせないよ 笑 」
『 え ? 』
内村「 あなたちゃん 、この前のテスト学年最下位だったでしょ?笑
だから俺が1番にしてあげるよ 。
あ 、違うわ 。1番は俺だ 笑 」
こいつ 、何言ってんだ ?(((
『 君は何言ってるの ? 』
内村「 だーかーらー!
俺が勉強教えてあげるの!!
それで点数アップさせてあげるの!! 」
『 えぇ 、いいですいいです 』
内村「 いいから!!図書室行くよ 」
『 やぁだ!!行かないもん! 』
内村「 幼稚園児かよ 笑
あ 、低脳だから幼稚園児って言葉が
1番あってるか 笑 」
『 はぁ ? なんだとお前 』
内村「 俺は本当のことを言ったまで 」
内村「 いいから行くぞ! 」
渋々行ってあげましたよ!優しいから(
それにしてもなんなんでしょうねあの態度
頭いいからってムカつく ( )
内村「 えーーとここはこうして … 」
『 え 、これは? 』
内村「 こんなのもわかんねぇの?笑
やっば 」
『 は?早く教えろ 』
内村「 はい 」
まぁ 、なんだかんだ言って頭いいことには変わりないんだな
そこがまたムカつく(
それから30分ぐらい勉強して
帰ることにした 。
暗い帰り道 。
男の子と2人で帰ることなんて滅多にないから
少しドキドキしてる自分がいる 。
いや、こんな奴になんでドキドキしてるんだ!
しっかりしろあなた!
自分にそう言い聞かせた 。
内村「 じゃ 、ここ家だから 。」
『 あ 、じゃあね 』
内村「 明日プリント持ってくからな 笑 」
『 はぁ?いいです 』
さよならを言って 、自分の家に帰った
[ 翌日 ]
内村「 よっ!あなた 」
『 うーーわまた来たよ 』
内村「 はいこれ 。
俺が考えてあげたんだからちゃんとやれよ?
期限は今日帰るまで 」
『 げっ 、めっちゃあるやん 』
内村「 そんぐらいしないとダメじゃん 」
『 はぁ 、めんどくせー 』
内村「 もういいから早くやれ!笑 」
その日から 毎日プリント渡されたよ 笑
でも おかげで着々と点数も上がっていった
少しムカつくけど
内村くん 、結構いい人だなって思うことも
あるっちゃあるけど 、ないっちゃない( ツンデレ発揮 )
そして 、テスト当日
なんと!!
全ての教科が点数上がりました!!
やばくね?私
そしてそして!!!!!
学年の順位
見事
2位でした !!!!!!!!!!!
まさか 、、、私がって思いました 。
先生「 あなたの名字!すごいじゃないか! 」
『 ありがとうございます! 』
先生「 今日は解散 」
みんなそれぞれ散っていき
教室には私と内村くんのみ
内村「 よくやったじゃん 」
『 うん!!内村くんには負けちゃったけど 』
内村「 俺に勝つのはまだ早いな 」
『 なにそれムカつく 』
内村「 ふっ 笑 で 、最後のプリント 」
『 え!まだあるの !?!? 』
でも 、なんだか少し嬉しかった 。
あれほど嫌だったプリント
内村くんのおかげで好きになった 。
いや 、プリントが好きなわけじゃない
内村くんのことが好きなんだ 。
内村「 これ 、最後のプリント
期限は … 明日まで 。」
『 うん 』
そう言って渡された紙には
15文字の文
“ 俺の彼女になるつもりはあるか?”
『 … え 、! 』
目の前には 夕日に遠ざかっていく
内村くんの姿があった 。
私は叫んだ
『 あったりまえじゃん!バカ!!! 』
勉強はできるけど
恋は不器用
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!