side|黒田
電車の中で 、毎日見かけて思い続けてきた君 。
いつも 、俺の乗る駅の後の駅で乗ってくる君
イヤホンで音楽を聴きながら乗ってくる 。
ギターを背負ってるから 、軽音部?
もっと会いたいなんて不思議だ 。
きっと俺は声をかけられないのに
俺がずっと見つめていると 、たまに目が合う
『 あっ 、、/// 』
あなた「 ふふ 、笑 」
にこっと微笑む君が 、愛おしい 。
電車の窓 、手鏡がわりに
春の制服そっとチェックして
腕に巻いてた 、真っ黒なヘアゴムで
ポニーテールに髪を束ねた 。
『 可愛い … /// 』
君のその仕草に萌えちゃって
あっという間に虜になったよ
静電気みたいにほんの一瞬で
ビリビリしたよ
何もなかったようにさりげなく
遠い場所から見守っていよう
そんな思いさえ気づいていない君 。
余計に君を
抱きしめたくなった 。
そうさ 、あの日から
ずっと気になって
君のことで頭がいっぱいなんだ 。
夜が来ても 、なかなか眠れないんだよ 。
電車の中に紛れ込んできた
モンシロチョウが肩に止まった時
君は両手でそっと捕まえて
開けた窓から逃がしてあげた 。
『 好きだよ … /// 』
僕にできることはなんでもするよ 。
君のためならなんでもできる!
真っ白な心汚れないように、守ってあげたい。
僕にできないこともなんとかするよ 。
言ってくれたら力になるのに …
叶わぬ願いの独り言さ
好きというのは 、反射神経 。
そんなことでキュンとするの?
君に笑われちゃうね 、笑
思いがけないタイミングで
ときめいたこの感情
息が止まる … 。
きっと言ってみたってピンとこないさ
僕が勝手にキュンとしただけ
こうやって人は恋に落ちるのか
始まる瞬間 …
『 あの 、 』
あなた「 はい ? 」
『 ずっと好きでした … 』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。