side|あなたの名字
いつも聞いてる音楽をかけて登校する 。
今日も新しい日々が始まる 。
申し遅れました !
あなたで 〜 す 。
今イヤホンで曲聴きながら登校してます!
すると後ろから肩を叩かれた 。
『 え 、ちょ 、取らないでよっ!! 』
?「 へぇ 〜 こんな曲聴いてんだ 」
『 なに?なんか悪い?茄子の煮浸し 』←
那須「 いや 、茄子じゃねぇわ w 」
『 知るか!!!! 』
私はまた 、イヤホンを耳につける 。
てかさ 、なんで那須イヤホン取るの!?
私が聴いてる曲聴かれちゃったじゃん …
那須にだけは聴かれたくなかったのに … 。
教室に入ると那須が猛スピードで
私の席に来た 。
那須「 ねぇねぇあなた 」
『 なに?勝手にイヤホン取らないでよ … 』
那須「 ごめんごめん 、笑
え 、もしかしてあなた好きな人いるの? 」
『 は 、え 、なんで!?!?!? 』
那須「 え だって恋愛ソング聴いてたから 」
そう 。
私が聴いてたのは恋愛の歌 。
そして 私の好きな人は 那須 。
これだから 聴かれたくなかった
『 べ 、別に好きな人いたって良くない? 』
那須「 … まぁ 、そうだけどさ 、」
『 なにふてくされてんのさ 笑 』
那須「 別にふてくされてねぇし 」
なぜかふてくされてる那須 。
なんか 可愛いなと思ってしまう 。
那須「 え 、好きな人ってどんな人なの? 」
『 は?なんで言わなきゃいけないの? 』
那須「 気になるじゃん 」
『 … 言いたくない 。』
那須「 なんでよー 」
『 那須は?好きな人いんの? 』
聞きたくなかったけど
なんか 聞かなきゃ落ち着かなかった 。
那須「 … いるよ? 」
『 そ 、そっか そうだよね!!笑 』
やっぱり那須も好きな人いるんだ …
冷静を装ったけど 、心の中ではすごく落ち込んでる
自分で聞いといて落ち込むとか 、ダサ .
とある日の夕方 。
1人で部活から帰る準備をしていた 。
『 かーえろ!!! 』
1人で駅の改札を通り 電車を待っていた
すると …
『 あ 、那須じゃん 』
那須「 あなたじゃん!笑 」
茄子がいた 。←
なんか曲聴いてる?
私は あの日のお返しにイヤホンを取ってやった
『 もーらい! 』
那須「 おい!取んなよ!! 」
『 もう取ったもんね 〜 』
イヤホンを耳に当ててみる 。
すると …
《 君が好きだ 》
と 、流れてきた 。
一瞬 、胸が弾けた
どくどく鳴る鼓動を隠すように
音楽が聞こえてくる 。
『 え 、これって … //// 』
那須「 … あなたが好きだ !!!!! 」
私と那須は夕焼けに照らされて
一本の赤い糸 、いや 、一本のイヤホンで繋がれた 。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。