第48話

47.忘れられない
4,167
2021/09/19 17:00
場地side
別に全部聞くつもりなんてなかった
しばらくしたらあなたが玄関行って
なに話してんだ?って
話聞いてた
話聞いてたら千冬があなたの家来たみてぇで
1番覚えてるのが
“千冬”


“私と別れてください”
って
その後、千冬がなんか言って帰って行った
灰谷兄弟があなたのことを心配して何度か別の部屋ウロウロしてたのを見かけた
…余程あなたのことが好きなんだな
んで深夜
誰かの泣く声で目が覚めた
この泣き声
何回も聞いたことのあるあの泣き声
俺は気が付けば声の聞こえる方向に足を動かしていた
…ガチャ
???
……ぇ
俺がドアを開けた途端、泣き声が収まった
暗すぎてなんも見えねぇ
???
だ…れ……ッ
声のする方に歩いていく
だんだん近付けばソイツが誰か分かってきた
…いや、元からわかってた
白羽 あなた
…ぁ……けい…す、けッッ…
場地 圭介
…あなた、また泣いてんのか…
あなた
焼きそば食いながら泣いてる
白羽 あなた
ご、め…ッッ…ふ……ごめんなさッ…
いつもの事なのに、何故か今日は謝ってくる
あなたを抱き締め背中をポンポンと叩いてやる
場地 圭介
謝んなって…落ち着くまでいてやるから、な?
白羽 あなた
ッッ〜…ち、ふゆ…千冬…ぅ…ッ…グスッ…
“千冬”
あなたの口から出てくる言葉に察しがついた
それと同時に、何故かあなたのことを諦めかけていた
…あなた
お前、早くちふゆとより戻せよ
…どうせ、忘れられないんだからよぉ
























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