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2021/08/29

第11話

Light On
U
U
はぁ。アンドロイドなら、もっと背が高ければ良いのに…。
J-US
J-US
まぁまぁそう言うなって。プクク。
U
U
ヒョン、笑ってるじゃないですかぁ〜!!
E-TION
E-TION
まったく、すぐ弟をいじめる。
MK
MK
ヒョンもだよね??
E-TION
E-TION
お前はパシリすぎ。
WYATT
WYATT
みんな総じて人使い荒いよ…。
J-US
J-US
何真面目ぶってんだよ〜!
WYATT
WYATT
スンジュ…ニヒョンはもう少し丁寧に年下にあたってよ!
J-US
J-US
…ん?何でヒョン?
MK
MK
ヒョンと学年同じだけど、海外にいて俺と同学年数えだから、だって!
J-US
J-US
ほーん…悪い気はしないねぇ〜。
WYATT
WYATT
考え直せば良かった…。
U
U
スンジュニヒョン、ニヤニヤしないでください。イヤ。
ヒョジン
ヒョジン
うわ、おもっきりイヤとか言われてるㅋㅋ
J-US
J-US
(´・3・)
E-TION
E-TION
そうだよなぁ、昨日も書類作ってる時に、Uに左足差し出して、「ここが痒いから、かいて」って。
WYATT
WYATT
うわ、やっば…。
MK
MK
そんなこと俺でもしないよ〜引くわぁ〜。
J-US
J-US
うるさいうるさい!Uだって俺に、
ヒョジンのアンドロイド
何をごちゃごちゃと。煩いから早く始末しろ。
J-US
J-US
あぁ〜!まだ俺が喋ってる!!
E-TION
E-TION
スンジュナ、後にしろ!
MKのアンドロイド
了解。始末するね。
Uのアンドロイド
御意。抹殺します…。
MK
MK
うぅん、物騒だなぁ〜。
U
U
背が…。
MK
MK
仕方ないよ!自分そっくりのアンドロイドなんだもん!
WYATT
WYATT
その念押しはUにクリーンヒットするよ…。

Uが右手で拳を作り、それを左胸に当てる。


U
U
全く、みんなで僕をからかって…。
もう知らないですよ?

Uが目を閉じると、ブワッとUを囲むように、虹色の光がUの足元に放たれる。

次にUが目を開けると、瞳が水色になっている。


軽やかなステップで、Uは自分のアンドロイドに殴りかかる。

拳を振り上げると、まるで腕が刀のように、刃型の波動が空気を切る。

間一髪でアンドロイドが拳を避けるが、次の瞬間、Uはもう接近していて、かかとを掘り下ろす。

それもアンドロイドが避けるが、Uのかかと落としがヒットした地面が割れる。


E-TION
E-TION
まじか…。
J-US
J-US
これは…マンネの能力が一番ヤバそう…。


そうしてUが自分のアンドロイドと戦っていると、MKのアンドロイドも応戦する。
MKのアンドロイド
なに手間取ってるの?早くぶっころしてよ!
Uが2対1になる。

MK
MK
あ〜ズルだ!それはだめだよ〜!!
U
U
まただ…体があつい…。

途端にUの体の光が、赤色に変わる。

ヒョジン
ヒョジン
やばいやばい
J-US
J-US
止めるか?
MK
MK
僕が指示する!Uはそれに沿って動いて!


MKが、Uに小型の機械を投げつける。

Uの額にくっついたそれは、赤いランプを点滅させている。


暴走モードに入ったUは、ピクリとも表情を変えずに、しゃがんで、次の行動に備える。

と、MKがゴーグルを着けて、空中で指を動かす。


MK
MK
僕、ゲーム得意だから、任せて!

ゴーグルを装着すると、敵の能力や体力、次の行動の予測が見える。

同時に、Uに付けた小型のチップで、今のUの健康状態や、直接Uを操作することができる。



MKは、アンドロイドの行動をデータで完全に予測し、軽やかなバネのようにUを操作して、リミットが外れている彼の怪力をもって、UとMKのアンドロイドを倒す。
E-TION
E-TION
いけいけ!
WYATT
WYATT
MK!U!やったな!
MKのアンドロイド
…。
倒したと思ったMKのアンドロイドが、最後の力を使って、U目掛けて殴りかかる。

U
U
!?
J-US
J-US
あ!

しかし、横からMKが蹴りかかり、呆気なく動かなくなった。

MK
MK
へへーん。俺だって鍛えてるんだからね!
MKがUに褒めて褒めて、と頭を差し出す。

UがMKの頭を撫でる。

U
U
ヒョン…かっこいいです。
ありがとうございました。

目を輝かせて、MKがより一層ぱぁ〜っと笑顔になる。

MK
MK
ね!ね!もっと褒めて〜。
U
U
一回だけです。調子乗らないでください。
MK
MK
え〜ケチ〜!!!!
U
U
あぁ!耳がㅠㅠ
E-TION
E-TION
くっそ、やられた…。MKなんかによしよしを先越されるとは…。
J-US
J-US
羨ましくなんてないぞ!羨ましくなんて…!
ヒョジン
ヒョジン
お前らなぁ…引くわ…。
MK
MK
どうやら、市民は建物に避難できてるみたい!俺とUはこの辺りの人たちに指示出して、とにかく安全な場所に移動してもらう!
U
U
ここは任せてください!FS地区は人通りが多いので、そちらの方が危ないかと。気をつけてくださいね。
ヒョジン
ヒョジン
わかった!お前ら、行くぞ!
E-TION
E-TION
了解。

MKとUを置いて、4人は走り出す。







FS地区までの道、CB地区で、E-TIONとWYATTのアンドロイドと遭遇する。

WYATTのアンドロイド
まだ生きてた。しつこいな…。
E-TIONのアンドロイド
無駄な足掻きをするくらいなら、最初から流れに身を任せろ。お前らは機械のために動くんだ。
E-TIONのアンドロイド
どうせ、お前らは誰も救えない。
自分も、家族も…。
E-TION
E-TION
…てめぇ、ふざけんな。
WYATT
WYATT
ヒョン…。
E-TION
E-TION
ヒョジン。スンジュン。ここは俺らに任せろ。先に行け。
J-US
J-US
良いのか?
WYATT
WYATT
大丈夫。後で必ず合流する。
ヒョジン
ヒョジン
…行くぞ。
J-US
J-US
わかった。


ヒョジンとJ-USに背中を向けて、立ちはだかるようにE-TIONとWYATTが、アンドロイドと対峙する。


E-TIONのアンドロイド
度胸だけは認める。
WYATTのアンドロイド
それも無駄だが。


WYATTがテレパシーで、E-TIONに信号を送る。

それに同意したようで、E-TIONは頷く。


アンドロイドをすぐさま蹴りかかってくるが、E-TIONは高速移動の能力で、WYATTは状況把握の能力で、全ての攻撃をかわす。



一通りの攻撃を避けたE-TIONが真っ直ぐアンドロイドを見つめると、ライフルのスコープのように視界が狭まり、アンドロイドだけを完全にロックオンする。

そして、周囲の速度が止まるほど遅くなる。

E-TIONが指で銃を真似し、そのまま撃つと、指先から光の弾が放たれてアンドロイドの胸を貫く。


E-TIONのアンドロイドは、それを最後に動かなくなる。



WYATTも、自分のアンドロイドに応戦する。

アンドロイドが飛び蹴りを繰り出すが、それを受けるWYATTの腕が鋼のように硬くなる。

WYATTは全ての攻撃を受け止め終えると、受けたダメージを吸収し、その全てを纏う拳をアンドロイドに振るう。


まともにその攻撃を受けて、WYATTのアンドロイドは動かなくなった。

E-TION
E-TION
チップ、抜き取ったぜ。
E-TIONがアンドロイドを肩に抱えている。

胸に入ったデータチップを抜き取っているため、アンドロイドは動かない。


WYATTも同じように、自分のアンドロイドの胸に入っているデータチップを抜き取った。


WYATT
WYATT
良かった。これで…。
E-TION
E-TION
あぁ。









ONF都市の中心部、FS地区。

ヒョジン
何度言ったらわかる?結末は同じだ。
J-USのアンドロイド
余計なことに首を突っ込むな。
大人しくしてろ。
ヒョジン
ヒョジン
俺らが黙って見てると思うか?
J-US
J-US
全員、諦め悪いんで。


J-USのアンドロイドが、まず先陣を切る。

J-USに飛びかかるが、彼はそれを避ける。

続いて、J-USが回し蹴りを繰り出すが、アンドロイドはその足を掴んで阻止。そのまま建物に目掛けて投げつけられる。

J-US
J-US
うわっ!
間一髪で体勢を整えて、建物の壁に両足をついて、ぶつからずに済んだ。

J-US
J-US
あっぶね…
地面に着地すると同時にJ-USは、目前にアンドロイドの蹴りがあることに気付く。

気づいた頃にはもう遅く、J-USは避けどころが悪く、側頭部に蹴りを受け、耳元から血が飛び散る。


J-US
J-US
っ!
ヒョジン
ヒョジン
スンジュナ!


ヒョジンも自分のアンドロイドと応戦中だが、どうしたものか、力が出せない。

そして、今まで会った時と比べ物にならないくらい、相手の攻撃が速い。


攻撃を受け止めることが精一杯で、受け止める腕や足の骨が軋む。腕には血管が浮き出てきており、その受ける攻撃の激しさに千切れそうになる。



スンジュンは炎纏う雷、俺は瞬間移動…。

能力で、どうにかならないものか…。


このままだと…攻撃を返さないと…。


ヒョジン
おい。集中しろ。


その声が、やたらと鮮明に聞こえた。


アンドロイドが肩に掴みかかり、それと同時に、ヒョジンの肩が潰れ、血が滴り落ちる。

ヒョジン
ヒョジン
あぁ!
痛みがじわじわと押し寄せてきて、脳が危険だと警告する。

しかし今までに危険な事件にも関わった経験があるヒョジンは、痛みに耐えながらも、脳では打開策をいくつも考える。


ヒョジンは咄嗟に走り出し、応戦中のJ-USを捕まえて、共に戦う体制を取る。

ヒョジン
ヒョジン
2人でなら…。
J-US
J-US
…おい、肩大丈夫かよ?
ヒョジン
ヒョジン
…お前こそ、耳どうした?
J-US
J-US
だっせぇー…
ヒョジン
ヒョジン
お前の方がな…
横に並んで、アンドロイドと対峙する。

が、
ヒョジン
ヒョジン
一旦考えるぞ!
J-US
J-US
はぁ??
ヒョジンは、くるりと身を翻し、アンドロイドに背を向けて走り出す。
J-US
J-US
ちょ、逃げんのかよ!?
ヒョジン
ヒョジン
ちがーう!考えんの!!
J-US
J-US
おいおい、待てって!!
ヒョジン
…ふざけてるのか?
J-USのアンドロイド
逃すわけねぇだろ!
J-US
J-US
やばい〜追ってきてる〜ㅠㅠ
ヒョジン
ヒョジン
走ってるうちに、考えろ!
J-US
J-US
って言っても!なんか他のアンドロイドも追いかけてきてるんだけど〜ㅠㅠㅠㅠ
ヒョジンとJ-USのアンドロイドは先回りをするように十字路を左右に分かれ、警備巡回用の人型アンドロイドが後を追ってきている。ざっと見て10体ほど。

J-US
J-US
あぁ〜もうダメだ〜ㅠㅠ俺らリーダーなのに能力が出ない〜ㅠㅠ
ヒョジン
ヒョジン
うるせ!俺だって泣きてぇわ!ㅠㅠ

そうして走っていると、100mほど先の交差点から、ヒョジンとJ-USのアンドロイドが姿を現す。

J-US
J-US
あ…これは終わった…。
ヒョジン
ヒョジン
違う!ビル登れば上に逃げられるだろ。
J-US
J-US
そしたら本格的に逃げ場がねぇよ!
前も後ろも塞がり、丁度その間に板挟みになる。
ヒョジン
ヒョジン
どうしよ…。
J-US
J-US
この考え無しがㅠㅠ
そうこうしていると、10体ほどで追いかけてきていたアンドロイドが動きを止める。

立ち止まったアンドロイドの顔のモニターに映された、「caution」の赤い文字が消える。



そして、その顔のモニターに、虹色のBeautiful Beautifulの文字が映し出される。



U
U
ヒョジニヒョン!スンジュニヒョン!
MK
MK
アンドロイドのデータ上書きしたよ!
もう大丈夫!
声は、上からした。

途端に大きな影があたり一面を覆い、太陽の光を遮られ、雨が降る前のようにあたりが暗くなる。


見上げると、Uの持つ飛行型の大型ロボットが、空中を飛んでいた。


U
U
ヒョン!ここは結界が張ってあって能力が使えないそうです!こちらへ!
Uが飛行ボードを投げる。

ヒョジンとJ-USはそれを受け取り、すぐに飛び乗る。

サーフィンのように操り、2人も飛行ロボットの内部に乗り込む。


ヒョジン
逃げられると思ってるのか!
アンドロイドが追いかけてくる。

MK
MK
ヒョン!都市中が結界だらけ!
もう上に行くしかないよ!
J-US
J-US
上ってどこだ!?
MK
MK
時計塔だよ!


このFS地区の中心。

そこには、この都市を一望できる高い高いビルがあり、その頂上に時計塔がある。

U
U
行きましょう!そこしか無いです!

Uがロボットを操作する。

時計塔に近付くにつれ全員が、自身の能力が湧き上がる感覚を持つ。

J-US
J-US
たしかに、ここでなら。
時計塔に降り立つ。

少し遅れて、アンドロイドも到着する。


地上では、Beautiful Beautifulの文字を映すアンドロイドが、混乱で事故を起こしている車を軽々と持ち上げて一列に並べていたり、早々に地面の整備をしていたりと、仕事が早い。

そこに人間は一人もおらず、まるで、アンドロイドだけが住む世界のようである。

普段危険な仕事を、いかにアンドロイドに押し付けているかがわかる光景だ。




使って壊れれば、捨てられる。





それは、アンドロイドの定めなのか。
ヒョジン
人間は、機械が無いと生きていけない。果たして、そのことを理解しているのか?
J-USのアンドロイド
俺たちには心が無い。感情も無い。なら、捨てられる不安は恐怖は、どこから来る?
ヒョジン
今まで捨てられた機械を見てきたから、わかる。自分がどうなれば捨てられるのか。どうなったら、自分は使い物にならないと自覚するか。わかるんだ。
アンドロイドから、赤いオーラが湧き出てくる。
ヒョジン
こんな時にだって、自分のことばかりで、みんな我先にと逃げていった。人間は、自分ひとりでさえ救えないのに。
ヒョジンのアンドロイドが飛びかかる。
ヒョジン
人間の方が、よっぽど使えねぇじゃねぇか!!


ヒョジンは先程までと打って変わって、攻撃を軽々と避ける。瞬間移動で間合いを詰めると、蹴りを繰り出す。

ヒョジンが脚を蹴り上げると光のオーラが纏われ、空気を切る。


アンドロイドは攻撃を避け、次にダガーをパンツのサイドポケットから取り出して持ち、またも間合いを詰める。

ヒョジンは両太もものサイドポケットから、双剣を取り出し、全ての攻撃を受け止める。

両者、時折瞬間移動を使い、背後や遠くからの攻撃を繰り返す。

J-USとアンドロイドは炎を拳にまとい、殴りかかる、それを受ける、という肉弾戦となっていた。

決着のつかないその戦いの最中、ついにアンドロイドが剣を取り出し、J-USに斬りかかる。

J-USが右手を前に突き出すと、その手の中に光が現れる。

それを握ると、光が弾け、雷を纏う聖剣となる。


J-USとアンドロイドの戦いは、鍔迫り合いで更に激しさを増す。


U
U
ヒョン!頑張って!
MK
MK
ヒョン〜!いけ〜!!

MKとUの応援を聞いて、先にJ-USが動く。

アンドロイド目掛けて聖剣を投げつける。

それをアンドロイドが避けたところに、炎を纏った拳をぶつける。


J-US
J-US
自分のかけた迷惑を、しっかりと詫びろ!!


J-USの拳が、アンドロイドの胸を貫く。


J-US
J-US
それが、お前たちの償いだ!!!!



J-USのアンドロイドは動かなくなる。


その場に、アンドロイドの粉々になった部品が散らばる。

そして、胸からデータチップが落ちた。


MK
MK
わぁ〜!やったぁ!!
U
U
ヒョン…!

J-USがヒョジンの方を振り返る。

J-US
J-US
ヒョジン!こっちは…。


ヒョジンも決着はついたらしい。


ヒョジンのアンドロイドが地面に仰向けになっていて、その上に、双剣を構えたヒョジンが乗っている。

アンドロイドの首元に双剣の刃が当てられる。

ヒョジン
ヒョジン
決着はついた。お前らの負けだ。
ヒョジンが、双剣を仕舞う。

立ち上がり、アンドロイドを見下ろして言う。

ヒョジン
ヒョジン
アンドロイドにも、法律は適応される。
この騒動の責任はとってもらう。
ヒョジン
…。
ヒョジン
ヒョジン
署まで連行する。
ヒョジンが手錠を出す。

通常の手錠ではなく、魔法石の施された頑丈な手錠だ。

これは、凶悪犯罪にて使用される物であり、アンドロイドたちに重い刑が下されることが容易に想像ができる。
ヒョジン
…何のためだ。
ヒョジン
ヒョジン
…?
ヒョジン
俺たちは、何のために、誰のために、存在しているんだ…。勝手に生み出されて…命令を遂行するためだけに動く…。
アンドロイドは、ヒョジンを見ずに問う。

ヒョジン
ヒョジン
それは、誰にもわからない。俺だって、どうして俺は存在しているのか、誰のために生きているのか、俺にもわからない。もっと言えば、子供は学校に、大人は社会で働く。誰が決めたでもなく、それが当たり前だ。
ヒョジンは、手錠をかけずに話し出す。
ヒョジン
ヒョジン
でもな…みんなそうなんだよ。俺以外の人間もそうなんだよ。自分の存在意義とか、誰のためにとか、知ってる人間なんてそういない。
ヒョジン
ヒョジン
だからこそ、自分のためだとか、世の中のためだとか、家族のためだとか。自分で決めるんだよ。
ヒョジンは、涙して言う。

ヒョジン
ヒョジン
自分で、決めて良いんだよ。
ヒョジン
ヒョジン
お前たちには申し訳ないが、人間と同じ見た目のアンドロイドは作ってはいけない法律だ。だから、チップを抜き取って、他のロボットにお前たちのデータを移す許可を出す。そして、今のお前たちの機体は破棄する。
ヒョジン
ヒョジン
これで、自由だ。もう誰に命令されることもない。もうこんな騒ぎを起こすなよ。
ヒョジン
…いや、いい。

アンドロイドは、体を起こす。


ヒョジン
俺は、機械だ。感情も何も無い。このまま壊してくれ。データも要らん。
ヒョジン
ヒョジン
…良いのか?

アンドロイドは、ヒョジンを見つめて言った。


ヒョジン
俺たちの見た目は同じなのに、俺はお前にはなれない。感情が無ければ、心も無い。
ヒョジン
だから俺は、俺を作った人間のどんな指令にも従わなければならない。自由に、正義に従うお前とは、違う。
ヒョジン
俺は任務を遂行するまで、動く。今のうちに壊せ。それが世のためだ。俺にとっても…。
ヒョジン
ヒョジン
…。
ヒョジン
ヒョジン
わかった…じゃあ、
E-TION
E-TION
ヒョジン!
WYATT
WYATT
みんな!


遅れて、E-TIONとWYATTが到着する。


後ろには、警備用のアンドロイドが4体。



ヒョジン
ヒョジン
どうした?
警備用アンドロイド
俺たちの、新しい仕事だ。
警備用アンドロイド
まずは、道路の整地だな。
ヒョジン
その声は…。
警備用アンドロイド
そうだよ。わかる?俺たち生まれ変わったんだ。
警備用アンドロイド
データを作って貰いました。
警備用アンドロイド
これからは、みんなのために。
自由のために、働こう。

4体のアンドロイドは、E-TION、WYATT、MK、Uのアンドロイドだった。


ラウン
ラウン
データ。書き換えましょう。
ヒョジン
ヒョジン
!!
J-US
J-US
ミンソク!?
WYATT
WYATT
そ!アンドロイドに指示を出した研究所は、今頃特殊部隊に差し押さえられてるはずだ。全部ミンソクのおかげ。
E-TION
E-TION
まさか、ミンソクは神なのに、下界に来れるなんてな。
ミンソクは、ふふっと笑う。

ラウン
ラウン
もちろんです。神なら見守るだけではダメなこともあるでしょう?
U
U
ミンソギ…。
ラウン
ラウン
ふふ…Uから手を引かれるなんて。
みんなに自慢できるね。
MK
MK
ゆと…ミンソク…愛を誓いますか??
Uがミンソクの手を両手で包む様に握る。

MKが間に立ち、まるで教会の神父の様に、2人に愛を誓わせる。
U
U
ちょっとヒョン!ミンソギ困らせるのやめてくださいよ!
ラウン
ラウン
大丈夫だよ〜ㅎㅎ
MK
MK
わぁ〜(>0<)
ラウン
ラウン
もう、本当にみんな仲良し。これで、一件落着ですね。…さ!僕は帰りますよ!
その場の全員の視線が、ミンソクに集中する。


ラウン
ラウン
大丈夫ですよ。一人でこの宇宙を、時空を見守ります。でも、一人じゃない。心では、みんなと一緒にいます。記憶で、みんなのことを覚えていますから。
ヒョジン
ヒョジン
…ありがとう。
ラウン
ラウン
僕、みんなとの記憶、忘れません。ラウンだった時の記憶も。ずっと。
ラウン
ラウン
別次元から、見守っています。ピンチの時は、助けます。
ラウン
ラウン
孤独な僕を救ってくれて、ありがとうございました。
ミンソクが、背を向ける。

E-TION
E-TION
なぁ!これ…


全員が見ると、E-TIONの手に、チップが握られていた。


ラウン
ラウン
それはラウンの!…いつ拾ったんですか?
E-TION
E-TION
いや、俺、動かない物を探す能力かな…?あの暗闇で偶然、これを見つけたんだ。
J-US
J-US
じゃあ、これにデータが入っていれば…。


ミンソクの顔が、パァッと明るくなる。

WYATT
WYATT
ミンソクは、ラウンから情報を得てたって言ってたよな?なら、これでミンソクもラウンも…。


頬を紅潮させたミンソクが言う。


ラウン
ラウン
みんな…これからもよろしくね。



















バシッ!!
J-US
J-US
いってぇ!!
J-US
J-US
あのなぁ!ゴキブリ処理した俺が、何で叩かれんだよ!!
J-USの怒声。しかし、それ以上に…。

U
U
だからお菓子の食べこぼしは掃き掃除してくださいって言いましたよね!!??ヒョンがやってくださらなかった結果、今日のゴキブリが現れたんじゃ無いですか!!!???僕やヒョジニヒョンやチャンユニヒョンやジェヨニヒョンが死ぬほど驚いたのも、ヒョンが処理することになったのも、スンジュニヒョンが日頃から掃除してればこんなことにはならなかったですよね?????!!!!!
MK
MK
まぁまぁ、結果死んだし良かったじゃん。
U
U
死ぬまで生きてたから驚いてるんでしょうがぁ!!!!!
MK
MK
ひぇ…
J-US
J-US
すまん。すまんすまん…。
U
U
もう!!次はないですからね!!!
E-TION
E-TION
あーあーあー、スンジュナやったなぁ…。
WYATT
WYATT
1週間に1度あるか無いかのUの怒号…。
ヒョジン
ヒョジン
キュナ。二人は話し合い中だから。こっちに来なさい。
MK
MK
;;
J-US
J-US
はぁー、酷い目にあった;;
E-TION
E-TION
いつもそれ言ってるな。
ヒョジン
ヒョジン
懲りないねぇ〜。

ピロン♪

WYATT
WYATT
ん。ラウンからだ。FS地区で刺傷事件だってよ。


ポスターほどの大きさのモニターに、FS地区の地図、事件があった場所の目印が映し出される。

画面から、音声が聞こえる。
ラウン
ラウン
仲良いねぇ〜( ˊᵕˋ )FS地区、4番地で刺傷事件発生。5番地方向に逃走中。みんな気を付けてね。

帽子をかぶる者。

グローブをはめる者。

ジャケットを着る者。


各々、出動の準備を終え、兜の緒を締める。

ヒョジン
ヒョジン
おっし。行くぜ!


今日もONF都市を、警備チームが走り回る。


その様子を、交通整備中の6体の警備アンドロイドと、時計塔の上から見下ろす白いローブの男の子が、彼らが見えなくなるまで見送っていた。