結婚式が終わった数日後
私達は朝からベッドの中で、"おはよう"と話している……
『イ…リヴァイ…リヴァイ!!』
「ヴッ…」
『はぁ……リヴァイ!起きて!起きなさい!!』
「ッ、うるせぇ!」
『うるせぇ、じゃないの!エルヴィンが話があるって!だから準備して!』
「…お前行ってこい…」
『2人一緒に、って言われてんの!早く起きて!』
「知らねぇ…」
『…1分以内に支度しねぇと、これから毎日、くっそ不味い紅茶ばっか淹れてやる…』
「分かった、分かった!…起きるから…」
Sが出るあなたの時は…大人しく言う事を聞かねぇと、死ぬ
『いやぁ、脅しって結構便利だね』
「お前な…」
『帰ってきたらまた、紅茶淹れてあげるから』
「あ?ベルトどこ行きやがった?」バタバタ
『そんなに急がなくても…』
「お前が脅しかけたんだろ!?」
『…さぁて、美味しい美味しい紅茶を誰かさんの嫌いなコーヒーに変えてみようかな〜…』
「…」バタバタ
『よぉし!行こう!』
「はぁ…」
訳ではなかった。
・
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コンコンッ
『失礼。』
「朝っぱらから呼び出しやがって…なんだ?」
「リヴァイは寝起きか」
「当たり前だ…鬼嫁が怖ぇ…」
『誰が鬼嫁だ…』
「ハハハ、朝から楽しいな。」
「『楽しくねぇ』」
「そうかい…まぁそれは置いとくとして、予告しておいたように、新しく特別作戦班"リヴァイ班"は新メンバーを加入する」
「あぁ、確か104期らだったな」
「あぁ、新しく入ってもらうのはミカサ・アッカーマン、アルミン・アルレルト、ジャン・キルシュタイン、コニー・スプリンガー、サシャ・ブラウス、クリスタ・レンズ…ヒストリア・レイスの6名だ」
『皆来るんだ』
「あぁ、この本部から離れた所にある拠地で班で活動してもらう」
「分かった。もうアイツらは知っているな?」
「あぁ、忠告済みだ」
『これからどんな危険があるか分からない…エレン・イェーガーと言う巨人になれる人間、クリスタ・レンズという真の王…』
「そして、あなた・アットループと言う巨人の女王…」
『まぁ元の名前はアットループじゃないけどね』
「つまり護衛だな」
「あぁ、次の任務はそれだ」
「了解だ」
「あなた、君もちゃんと自分の身を守ってくれよ?リヴァイを守るのもいいが」
『うん。』
「後、リヴァイ…君の補佐がいただろう?」
「あぁ、二ファだ」
「それと同じく、あなたにも補佐を付けようと思っている」
『私の?』
「あぁ、そろそろ時間だな」
コンコンッ
「入れ」
「失礼します」
「この子は…」
「この度、あなた副兵士長の補佐を担当させて頂く事になりました!アスクです!よろしくお願いします!」
「…。」ジー…
「リヴァイ、そんなに睨むな」
「…。」ジー…
「聞こえなかったか?」
『リヴァイ…』
「兵長?」
「お前…男か女、どっちだ?」
「そこなのか?」
「どっちか分からねぇ」
「私は女です!兵長は副兵士長の夫であると聴きました!足手まといにならないよう、しっかり副兵士長をサポートします!」
「足手まといってなんだ…?」
「え、だから…」
『アスクちゃん、それ以上言わないの…』
「はーい…」
「で、どうだ?」
「…男だろうが女だろうが、あなたに手ぇ出したら許さねぇ。覚悟は出来てんだろうな?」
「はい!アスク・リード、副兵士長の為に全力で頑張ります!」
「…まぁいいだろ、俺の補佐と一緒に分からないことがあったら聞け」
『(なんで君が許可を出す?)…まぁ、私の補佐か!よろしくね、アスク!』
「はっ!」
・
・
・
拠地_リヴァイ班
「そんな意識でリヴァイ兵長が満足すると思うか!?なんせあなたさんとまで来たら、タダじゃすまねぇぞ!」
「うるせぇな!てめぇは俺のかぁちゃんか!?」
コンコンッ
「はい」
『私だよ、あなた』
『何か揉め事?』
「まぁ、そんな所です」
『最初来た時は埃凄かったんだよね…ちょっとはマシになったか』
「ですがあなたさん…」
『うん、寝たくはない』
「ですよね」
「お前達が掃除を怠った事は多目に見てやる。そんな事より、エレン。ハンジが呼んでるぞ」
「あ、はい」
「そういや、あのガキ共元気か…?」
「アッカーマン隊長、お時間です」
「あぁ」
「何か思い出していたので?」
「まぁな。昔育てた、チビとお嬢ちゃんを思い出してただけだ」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!