第26話

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2021/07/27 16:08
ここは…一体…

俺は気が付いたら自分のベッドに寝ていた。

兵服のジャケットとベルトはすぐそこの机の上に置いてあった

部屋の中に少し残った紅茶の匂い

俺のジャケットと一緒にもう1つ置いてあったジャケット

サイズからして女

兵番号から俺と同じ

間違いねぇ、あなただ






コンコンッ




『あ、起きた?』

「ハンジらが運んでくれたのか?」

『そうよ』

「もう4時か」

『君が寝てる間に資料頑張っといたわよ、後10枚ぐらい』

「ありがとう」

『いえいえ。…でも皆の前に早く行った方がいいわよ、皆リヴァイの事言ってたから』

「俺の何を言うってんだ?」

『さぁ?でも目付きが怖かった』

「俺に喧嘩売ろうってか、やれるもんならやってみろ、勝てるもんなら勝ってみろ」

『火がついた…』

「行くぞ、あなた」

『分かった、私もやる』

「2人で壁外じゃない所で戦うのは何年ぶりだろうな」

『本当ね。まぁ喧嘩だけどね。』













ザワザワ



ガチャ


「来たぞ…!」

「やっと来たか、兵長とあなたさん…」








「リヴァイー,あなたー」

『何、ハンジ?』

「私もエルヴィンもここにいる全員思ってる事なんだけどさ…」

「何だ?」

「幸せな君達を1度ボコボコにしたいなって!」

『意味わからん』

「てな訳で皆ー!かーかーれー!」

「「「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」






「俺ら相手に良くやろうと思えるものだな」

『本当に。私達2人だけでどんなけぶっ叩いてきたと思ってるのよ、どれだけ大人数でも絶対に負けない』

「行くぞ」

『えぇ』








私達も何があったのか分からないけど、私達を1度ボコボコにしたいらしい

私はともかくリヴァイを見ただいたいの兵士は怖かってしまうのが日常のはず

その兵士達でさえもリヴァイと私に喧嘩をふっかけている

せっかく変わりつつあるのに、私

でも

リヴァイを傷付けるなら、私が許さない

全力で止める

たとえ…この巨人の力を使っても!







と、気を入れたのに…




「痛たたたたた…」

「体が動かねぇ…」


「やっぱりダメだった!リヴァイはともかくあなたとチーム組んでたら私達全員殺されるよ!ね、エルヴィン!?」

「そうだな…」




「なんなんだこいつら…」

『なんなんだろうね…』

「なんで俺らに喧嘩ふっかけようとした、クソメガネ?」

「ほんっとに2人とも幸せそう感が強くて何となくイジってやろうと思ったの!」

「イジったとしてもそれで俺達の関係が壊れるとでも思ったのか?」




「俺達の関係って何だ…?」

「え、知らないのかお前…?」




「そうとは思わないけど…まぁちょっとあったけど…」

『どっちなんだよ…』

「そんなんで壊れるか、バカ共」

「もうヤダ!あなたちゃん嫌い!」

『私も嫌い』

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!あなたが怒ったー!」

『元から怒ってるわ…それにハンジの事好きじゃない』

「そんな事言わないでよー!私あなたの事大好き!巨人の捕獲の件も手伝ってくれるって言ってくれて嬉しいの!だから嫌わないで!」

『……もう前のソニーとビーンみたいに他に迷惑かけちゃダメだよ』

「うん!」

『じゃあ嫌いにはならない』

「わぁい!」

「友情成立の所悪いが、俺は俺達の関係を壊そうとしたお前らに無性にイラついてるんだが?」

「す、すみませんでした…」

「この際だから教えてやる、まだあなたに気がある奴も知らねぇ奴もよく聞け」グイッ

『うわっ!』


リヴァイは私の肩を持ち、引き寄せた

まさか…

ちょっと待って!やめて!



『ねぇ、リヴァイ!』

「何だ?」

『言うのは恥ずかしいって…』

「お前言ったじゃねぇか、"言ってもいい"って」

『そ、そうだけど…!』

「ならいいだろ」

『…//』




「ほらあなた、恥ずかしがっちゃダメだよ!」

『うるさい…バカ…』

「まぁハンジは1発やるとして」

「なんで!?」

「俺とあなたは調査兵団に入る前から付き合っている、だからもうあなたに手ぇ出すな」




「「「え…ぇえええええぇぇぇぇ!?!?」」」



『リヴァイのアホ…//』

「リンゴみてぇに赤面してんじゃねぇよ」プニプニ

『人の顔で遊ぶな!』

「悪ぃ」クスッ





「「「へ、兵長が笑ったぁぁぁぁぁ!?!?」」」



「いちいちうるせぇな…」

「そう言えばリヴァイ」

「何だ?」

「お前達、結婚しないのか?」

『………は?』

「確かに!しないの?」

『ハンジ,貴女今私達の関係壊そうとして喧嘩ふっかけたのよね?』

「そうだよ。で、しないの?」

『人の話を聞いてるかい、ハンジ…』ポキボキ

「怖い怖い怖い怖い!!!」

「で、どっちなんだリヴァイ」

「するつもりだが、今か?」

『…え…』






「なぁアルミン、今のって…」

「あぁ、そうだよね…」

「あのチビ…あなたさんにプロポーズしやがった…!」

「落ち着いてミカサ!」











『それって…』

「リヴァイ、あなたが色々混乱してるからちゃんと言ってあげて?」

「チッ……あなた」

『はい…』

「俺はいつまでもこんな関係でいようとは思わなかった」

『え…』




それって…もう一緒にいたらダメって事…




「絶望かのような顔するな、勘違いすんなよ」

『でも…それって…もう一緒に…』

「…違う」

『じゃあなんなの!?』

「むしろその逆だ」

『え…』

「これからも俺の隣にいてくれ、いや、いろ」

『命令…』

「あなた、俺と結婚してくれ」




「言った言ったァ…!」

「ハンジ、落ち着いてくれ…!」

「これもしあなたがNoって言ったら…」

「リヴァイは二度と立ち直れなくなるな」








急な展開に俺でも驚いたがこのチャンスを逃そうとは思わなかった。

あなたは引き寄せた時の俺の服を掴んだままの手をキュッと力を入れて困ったような顔をしていた

絶対に否定させねぇ…



『私…は…』

「そのままになればいい、巨人の力の事も、俺を一生守るっていう熱心な心も、バカみてぇに誰の面倒も見る親心も、仲間を失った時も、全部受け止めてやる。」

『…』

「たとえお前がその力の関係で俺から離れて行ってしまっても……どこまでも追いかけてやる」

『こんなに一緒にいたのに…私はリヴァイの事、あまり分かっていなかった…これからはもっと気持ちを理解したい、だから…またこのままリヴァイの隣にいていい?』

「…当たり前だ、バカ」

『ありがとう!』

「じゃあいいんだな?」

『えぇ。私、リヴァイと結婚する』





「「「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」」」



『ビクッ』

「あなた〜おめでとー!」

「あなたさん、おめでとうございます!」

「…ミカサ…」

「…あなたさんが幸せになれるなら仕方ない」

「じゃあ…!」

「でも」



「兵士長、あなたさんを泣かせたら許しません」

「…いいだろう、その時は1発殴れ」

「いいんですか?」

「あぁ」




「あなた!ドレスどんなんにしようねー?」

『ドレス?』

「ね、エルヴィン!あなたのドレス、私がデザインしてもいいよね!」

「あぁ」

『え、なんでドレス?』

「さぁ何をしている!?全員式に手をかけろ!」

「「「はっ!」」」

「もう、分からないの?結婚式だよ!」

『するの!?』

「当たり前でしょ!?それにあなたのウエディングドレス姿見たいもん!」

『あのね…』

「まぁエルヴィンも火がついちゃったし、私達に任せな!…てな訳でリヴァイ!あなたの事よろしくね!」

「任せろ」

『え、何するの!?うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』














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