第46話

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2020/03/14 11:45
コンコンッ


「失礼します」

「アルミン、どうした?」

「エレンが目を覚ましました」

「何か言っていたか?」

「任務が完了した後、あなたさんが目の前に現れ、体から出ようとしたそうです。でも、辺りが真っ暗になり、体が自由を聞かず、腕が勝手に動き、何かを掴んで引きずりこんでしまった。するとその人があなたさんだったと」

「それがエレンの証言か。何も悪事などはなかったらしいな。」

「だが、何故エレンの体は自由が聞かなかったんだ?その時あなたはエレンに何を?」

「そして、兵長、団長…」

「なんだ?」

「エレンにも、あなたさんと同じ"それ"が…」

「…分かった。ありがとう」

「失礼します」






「エレンにも着いていたか」

「あなた…」



アルミンが言う"それ"

あなたの顔には今、結晶のような跡が着いている

氷のように、綺麗に

このまま凍って行ってしまいそうな程、綺麗に

ゆっくりと息をして、ゆっくりと時が流れる。

エレンの顔にも同じような跡があった。

後の事はあなたに聞くしかない

あなた、頼む

起きてくれ…

俺を

俺を

1人にしないでくれ

お前まで失いたくない









翌日


ベッドに眠るあなたを見るのはこれで何回目だろうか

約束を覚えているか?



『今回は無理しないからね』



お前はそう言った

お前は初めて、俺との約束を破った。

これは、事故とも言える事だ

だけど、俺がお前に"無理するな"と言うのは

お前を失うのが怖いからだ

お前が強いのは俺が1番良く分かっている

俺が生きていれば、お前は死なない。

そんな事を考えるお前はバカだが、それを信じてお前に自分の身を守らせてる俺は相当なバカだ。

何が守るだ…

どうしたらお前を自信持って守ると言える?

お前はどうしてそう言えるんだ?

どうしたら俺に


『私はリヴァイがいれば死なない』


そう言える?

お前はなんでいつも俺の傍にいた?

地下街での喧嘩の時も、イザベルとファーランを失った時も、調査兵団に入った時も、お前はいつも俺の言うこと聞いて、傍にいてくれた。

俺には出来ない。

俺はあの時、お前に約束した



「お前に幸せと言うものを感じさせてやる」



どうしたらお前にそんな事が出来る




コンコンッ


「入れ」

「失礼します」

「アスク?どうした?」

「エレンの顔の結晶が取れました。アルミン達が団長に報告しに行ったので、私が伝えに」

「そうか」

「…兵長」

「あ?」

「副兵士長の為に何も出来ないなんて考えないでくださいね」

「…」

「副兵士長は強いです。私は元々副兵士長に憧れて憲兵から調査兵団に来たんです。副兵士長の力は本物です。でも」

「…」

「副兵士長は兵長がいないと何も出来ない人です」

「…」

「では、失礼します」





例え、そうだとしても…

ダメだ、気付いてしまったら戻れなくなる

だから、考えるな




「…無理か。」




悪かった、お前を無理させている原因は












俺だ。






「全てを捨て去る覚悟は、俺とお前がどちらも生きている限り、俺達はない」

『…』

「最初から分かっていた事を、何故今気付いたんだろうな…」

『…』

「お前は俺が死んだら、お前はその先どうして行くんだ?」

『…』

「ここで俺が自殺しても、お前は眠り続けるか?」

『…』

「…何とか言えよ…」

『…』

「…もしかしたらお前はその後、俺の後を追って死ぬかもな」

『…』

「お前には、死んで欲しくねぇんだ。」

『…』

「目ぇ、開けろ」

『…』








「俺はお前の事、ちゃんと好きだから」











『…ッ』

「あなた?」

『…ぅあ…イ"』

「あなた、あなた!」

『…あ…リヴァイ…』







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