日差しが差し込む。
柔らかな光なのだろうが、今の彼等には後ろ盾無しに矢が刺さっているような気であった。
集合場所と決めていた応接間に向かう。
重量が上から圧を掛ける。気だるい。
既に集まっていた友人達は、慎重な顔持ちであった。
二人の背筋に何か得体の知れないものが這い上がってきた。
好奇心と恐怖の間で、応接間のドアを開いた。
何故気がつかなかったのか。ロビーの隅のソファには____________
死んでる、
俺たちの中に犯人がいるってことじゃないのか?
体を逆撫でするような嫌悪感、そして何にも変えがたい恐怖。
お前か?それともお前なのか?
心の中で、見苦しい葛藤が続く。
そうだよ、犯人は自分だ。
犯人は、心の中で誰よりも大きな声呟いた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。