ヒック、、ウワーン
タンッ
という小さな音を残し2人は別の方向に向かって走り出した
そう言いつつも襖の向こうに先ほど泣いていた彼女がいることを確信していたため
ガラッ
という大きな音を立てて襖を思いっきり開けた
襖を開けた先にいたのは今まさに子供に手をあげようとしていた花魁だった
すぐさま状況を理解し花魁と彼女の間に体を滑り込ませる
そう唱えた瞬間
彼女から鳥の形をした弾幕が炎をまといながら上弦に向かう
その鳥が通り過ぎた次の瞬間には彼女の周囲にたくさんの弾幕がばらまかれる
量は多くとも比較的かわしやすい弾幕だ
彼女たちにとっては
初めてみる弾幕の対処に手間取っている間にもう一人が宣言する
次の瞬間色とりどりの弾幕とレーザーのような弾幕が上弦の鬼に襲いかかる
スペルカード一枚でさえ対応できていなかったのにもう一枚唱えられたら
どうなるかは火を見るより明らかだ
そう彼女が叫ぶと一気に距離を詰めた
その判断は人間相手なら正しいといえただろう
どうがんばっても人間が鬼に力で勝てるわけがない
どこぞの素敵な巫女などと一部例外はあるが普通は勝てない
まぁ彼女たちは人間ではないからその判断は間違ってたといえるが
と声が聞こえた瞬間には彼女はもう上弦の懐に入り込んでいた
上弦の鬼が体勢を立て直そうとするももう遅く体に思いっきり妖力を叩きつけられ
思い切り吹き飛ばされた
、
そう二人は笑った
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。