僕は茨の谷の次期当主、マレウス・ドラコニアの弟として生まれた
兄は僕が幼い頃から優秀だった
『 魔法 』________
この世界において持っているだけでとても優秀とされる力
その力を妖精族は当たり前のように持っている
そして僕の兄はとても強く、恐れられている
だからこそ幼い頃から兄と比べられて過ごしてきた
兄が優秀だからこそ無能である僕が狙われる
暗殺、誘拐……拷問とかも
兄の弱みを見つけるため
少しでもドラコニアの血から無能を消すため
…無能と呼ばれても兄と比べたら無能だと
兄は簡単に僕の人生を壊していく
兄中心の理由で狂っていく
僕の人生は僕のものだ
人の本性を知らない兄に
情報収集を怠る兄に
僕が敬意を払う必要なんて、ない
だからこそ、もう兄なんて知らないのだ
こうやって都合よく話しかけてくる兄のことなど
無視してしまえば良いのだから
そう、これで合っている
これで、いいはずなんだ________
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。