第9話

8 どういう...こと?
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2020/03/07 11:38
夜桜
...戦争、するの...?
その書類の内容が頭を駆け巡り、ある思い出に辿り着く。

頭を砂嵐が駆け巡って意識が朦朧とし始める。

...また、あれだ

_________
???
死んだら許さないから!!
そう言って指切りをした数人の子供達。

やがてバラけて行動し始めた彼らに、何者かが襲いかかった。
???
い゛っ...!!
???
っ、__!!_____、目を開けて!!ねぇ!!
そう言った言葉は銃の音で書き消された。
________
夜桜
っ...
ぼやける視界の中、部屋から出ようとふらふらしながらドアに手をかける。

だが、開ける前に誰かに開けられる。
チーノ
!すいません...!ノックし忘れて...
チーノ
夜桜さん...?
夜桜
......い
え?という顔をしたチーノさんの前で、また倒れてしまった。
_____
夜桜
...またか
目覚めればまた医務室。

回りを見渡せば、そこにはしんぺい神がいた。
夜桜
しんぺい神さん...私また...
しんぺい神
!目が覚めたんだね
しんぺい神
...大丈夫?体に異常はない?
夜桜
いえ、特にありません
しんぺい神
そっか...
しんぺい神
そういえば、グルさんが話したいことがあるって呼んでたよ
夜桜
!わかりました。
夜桜
ありがとうございました
バタンッ。

ドアをしめ、早足でグルッペンの元へ向かう。

なんの話題だろう。

戦争のこと...いや、それとも私の正体がバレた...?

...まぁ、これもいいチャンスかもしれない。
夜桜
...夜桜です
グルッペン
...入れ
夜桜
失礼します
そういって入ると。

そこにはグルッペンだけではなく、ゾムと鬱、トントンがいた。

...そういうことか。

よく考えれば、グルッペンの部屋までくるのに幹部と何回もすれ違った気がするのだ。

視線は合わなかったが、空気は私に向けられたものだった。
夜桜
...何かお話があるとお聞きしたのですが
ニコッと笑いながら話す。

それでも空気は重苦しいまま変わることはなかった。
グルッペン
そのことなんだが。
...早いな、バレるのが。

グルッペンが口を開く前に私が切り出す。
夜桜
『君はa国のスパイなのか』?
ゾム
...
グルッペン
...そうだ。
グルッペン
実は先日、a国の兵士を捕らえてな。
グルッペン
その際いろいろ聞き出したんだが。
グルッペン
...君は本当に
夜桜
スパイですよ?
トントン
...なんで
夜桜
...
夜桜
なんでも何も...
夜桜
私はあなたを...グルッペンを殺すために雇ってもらった者でね
グルッペン
...
グルッペン
そうか...
グルッペン
夜桜。君の身柄を拘束させてもらうゾ
その瞬間、ゾムとトントンが襲いかかってくる。

が、私はそれを避け、グルッペンに向かって走っていく。
トントン
っ、鬱先生!
ゾム
...心苦しいなぁ
...鬱を避けようとした体を止める。

...心苦しい?
夜桜
なんで心苦しいの?
ゾム
...そりゃあ仲間だと思っていた奴を捕まえなアカンからやろ
夜桜
...私には...
夜桜
私にはわからないや(苦笑)
ゾム
!!
気づけば鬱にとらえられていた。

でも何故か抵抗する気は起きなかった。

ーーそしてそのまま私は牢屋に入れられた。

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