その書類の内容が頭を駆け巡り、ある思い出に辿り着く。
頭を砂嵐が駆け巡って意識が朦朧とし始める。
...また、あれだ
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そう言って指切りをした数人の子供達。
やがてバラけて行動し始めた彼らに、何者かが襲いかかった。
そう言った言葉は銃の音で書き消された。
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ぼやける視界の中、部屋から出ようとふらふらしながらドアに手をかける。
だが、開ける前に誰かに開けられる。
え?という顔をしたチーノさんの前で、また倒れてしまった。
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目覚めればまた医務室。
回りを見渡せば、そこにはしんぺい神がいた。
バタンッ。
ドアをしめ、早足でグルッペンの元へ向かう。
なんの話題だろう。
戦争のこと...いや、それとも私の正体がバレた...?
...まぁ、これもいいチャンスかもしれない。
そういって入ると。
そこにはグルッペンだけではなく、ゾムと鬱、トントンがいた。
...そういうことか。
よく考えれば、グルッペンの部屋までくるのに幹部と何回もすれ違った気がするのだ。
視線は合わなかったが、空気は私に向けられたものだった。
ニコッと笑いながら話す。
それでも空気は重苦しいまま変わることはなかった。
...早いな、バレるのが。
グルッペンが口を開く前に私が切り出す。
その瞬間、ゾムとトントンが襲いかかってくる。
が、私はそれを避け、グルッペンに向かって走っていく。
...鬱を避けようとした体を止める。
...心苦しい?
気づけば鬱にとらえられていた。
でも何故か抵抗する気は起きなかった。
ーーそしてそのまま私は牢屋に入れられた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。