倒れてから3日たった。
今日から仕事がどんどん入る...予定。
!あれは、会議の爆音さん...(失礼)
ビュゥゥンッと効果音がつくほどの勢いで走り去って行ったコネシマを片目に、資料を見る。
山ほどあるな、これ...
ま、余裕だけど。
にこにこしながら見送ると、走って部屋に向かう。
私の部屋はショッピ君と鬱の部屋に挟まれている。
ショッピ君とは最近仲良くなった。
...なんか、後輩みたいで君付けしちゃうんだよなぁ
そんな思考はほっといて。
部屋に駆け込み、大量の資料と書類を前にPCを起動させる。
...大量とはいえ、a国にいたときとはまだマシだ。
だってこれの何10倍の量を、一日でやらされてたし...
カタカタカタカタ...
無言でPCと向き合い、どんどん仕事を終わらしていく。
コンコンっ...
カチッと鍵を開けると、扉の隙間からロボロが入ってくる。
ロボロが何か言おうとしたのか、口を開こうとすると目が私のデスクの上にいく。
するとロボロは目をキラキラさせながら私の手を握ってきた。
手伝う?
何を言っているのだろう。
これは私の仕事なのに、それを手伝ってくれようとするなんて...
沸き上がる罪悪感と少しの嬉しさ。
...子供みたい。
クスッと笑いそうなのを抑えながら、資料の一部をロボロに渡す。
どういうことかとおもえば、
しゅんっ!!とすごい勢いで資料の半分ほどを取って帰ってしまった。
少し唖然としながらも、気を取り直してPCに向かい合うことにした。
まさか、このあとあんなことになるとは...
誰も思わなかっただろう。
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あれから4時間経ち、今の時間は夜の7時。
ついさっきご飯を食べて、風呂にも入り終わったところだ。
実を言うと、ロボロが帰った後も幹部が次々と来て、「明日の6時まで」の書類を置いていったのだ。
急いで部屋に戻り、書類達と向き合う。
最初の、コネシマとオスマンの書類は全て...いや、あと半分ほどはロボロが持っていってしまったが。
一応自分のやつは終わっていた。
キーボードを叩いているうちに、時刻は11時を過ぎていた。
残っているのはトントンさんと鬱さんの書類だけ。
...二人の書類の量だけ異常なのは気のせいではないはずだが。
他の幹部の二倍はあるであろう二人の書類を着々とこなしていく。
眠い目を擦りながら残りも終わらしていく。
終わったときには時刻は朝の4時50分。
終わったぁ、と思い体の力を抜こうとすると。
廊下を走る音が聞こえてきて、私の部屋の前で止まった。
そしてドアが開いたと思いきや。
そこから入ってきたのは...
そう真っ青な顔をして言ったロボロだった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!