第8話

7 私の使命
3,552
2020/03/07 10:36
夜桜
あっ、ロボロさ...
ロボロ
...
あれからロボロとは気まずいまま一週間が過ぎようとしていた。

毎晩ロボロの部屋からはキーボードを叩く音と紙に何かを書く音が聞こてくる。

それもずっと。

ただ、毎日手伝えるものはないのか聞こうとすると素通りされてしまう。
夜桜
はぁ...
そんな時だった。

〈ピーー〉
夜桜
...?はい、どうしましたか?
a国 総司令官
『はは...なかなか満喫してるようではないか...?』
夜桜
っ!!総統様...!(小声)
突然としてa国の総統から電話が来たのだ。

なんでこんな時に...?

こっそりと影がある場所へ移動する。
夜桜
何か、ご用でしょうか。
a国 総司令官
『案外君なら一週間で殺せると思っていたんだが...』
a国 総司令官
『難しかったようだね...?』
夜桜
...申し訳ございません
a国 総司令官
『あっはっはっ...いやいいんだ!期限は一年、だからなぁ...?』
あからさまに圧のある声で言われ、声が震えそうになる。
a国 総司令官
『ーーまさかだとは思うが』
a国 総司令官
『私情を挟み、油を売っているわけではないよな?w』
夜桜
...!
a国 総司令官
『w思い当たりがあるようだね。』
夜桜
そ、そんなわけ...
...ないのか?

確かに私は...私は...

何を、していた...?
a国 総司令官
『夜桜。君の使命は、グルッペンを殺すことだ!!』
夜桜
...ビクッ
a国 総司令官
『...よし、期限を早めよう』
夜桜
え...
a国 総司令官
『一年は遅すぎる。今から3ヶ月以内に...殺せ』
3ヶ月。

少しここで戸惑ってしまう私は、本当に彼らに影響されてしまったのだろうか。
夜桜
...
a国 総司令官
『なぜ黙っているんだ?』
a国 総司令官
『それとも殺せないのか?w』
夜桜
...殺、せます。
夜桜
殺します。
a国 総司令官
『よし、ならあとは任せたぞ。』
a国 総司令官
『...夜桜』
〈ピーーー〉
夜桜
...
...何かが。

私の中の何かがまた、塗り替えられた。

心が入れ替わる。その瞬間を、私は知っている。

__________________
夜桜
...
3ヶ月。

そうだ。私にとってはそれだけで十分な時間。

なら3ヶ月間。じっくりタイミングを見て、じっくり殺そう。
チーノ
あ、あの...
夜桜
...?
夜桜
どうしました?
いつもの笑顔で笑う。
チーノ
俺チーノと言うんですが...
チーノ
この書類を頼んでもよろしいですか?
夜桜
あ、わかりました。
チーノ
今日の12時までに...
夜桜
じゃあ、後で届けさせてもらいますね
チーノ
あ、はい
水色の髪。

メガネをかけていて...

よし、覚えた。
ダッシュで部屋に籠り、また書類をこなしていく。

...コンコンッ
夜桜
はーい...っ?
夜桜
鬱さん、どうしました?
あー、この書類やってもらってええか?
夜桜
大丈夫ですよー
...こりゃまた多いのを...

ろくにタイミングを見計らうことすら出来ないな。

そう思いながら、また書類を進めていく。
その書類の中の一枚の紙に目が釘付けになる。
夜桜
『二ヶ月後 a国への戦闘 協力』...?
それは

二ヶ月後に

a国と

戦争をするという書類だった。

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