第10話

24
2021/10/23 03:59
私がそう言うと、 案の定祐奈は信じられないとでも言いたげな顔をした。
「 ちょっと待ってよ! 早まらないで! 」
『 だって… 莉犬さんたちは諦めてくれなさそうだし… 』
「 だからって… ! 」
もちろん、 私の言っていることが祐奈にとって期待を裏切ることだと分かっていた。
けれど、 祐奈の正体がわかるなら__
『 でも、 貴方たちも吸血鬼なんでしょう? 』
そう。 吸血鬼だとわかる唯一の方法は、 その相手も吸血鬼であること。
「「 !!  」」
莉犬さんたちの予想通り驚きを隠せない様子で、 それが確信へと変わった。
『 私たちも正体を明かす代わりに、 貴方たちも身分を明かしてください。 そうすればお互い様でしょう? 』
私がそう言えば、 祐奈の表情が何故か明るくなる。ころんさんが
「 うん。 僕たちだけ聞くのもフェアじゃないし… 」
あっさりとそう言った。
るぅとさんがころんさんに続いて、 
「 では、 僕が代表してお話しします。 」
と、 三人分を話してくれることになった。
「 僕たちは… 貴方たちの言う通り吸血鬼です。 」
ですが、 とるぅとさんは付け足し、
「 人を喰らう吸血鬼ではありません。 」
そう言った。





stprの口調迷子…


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