「貸せ」
「え……?」
そこに、鈴木くんが現れた。
鈴木くんはポスターを優しく奪い取り、空いている箇所にそれを広げ、
「ん」
と言って右手を出てきた。
「え?」
「画鋲」
「……あぁ!」
私は慌てて画鋲を鈴木くんに渡すと、意図も簡単に鈴木くんは私の届かなかったその場所にポスターを貼り終えた。
「これで良いか?」
「…う、うん!!ありがとう。助かった!」
鈴木くんはそれを聞くと、コクンと1度頷いてから、その場を去って行った。
何今の。かっこいい……。
私はその場に立ちすくみ“救世主”の広い背中に釘付けになって、ただただ心臓の鼓動を速めた。
鈴木くんに嫌われていると思っていた私だけど、実はそうじゃないのかな……?
NEXT▷▶︎▷▶︎第4話 「鈴木くんが家にやって来る!?」
ご覧頂きありがとうございました😍
前回よりは甘めの話になりました!
GW最終日なんで、書けるところまで今日書いちゃおうかな←
次回もお楽しみにー❣️
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。